虎不






FFIが終わり俺たちイナズマジャパンは元の生活に戻っていた。
ただ俺は1つだけ変わったことがある。
FFIの最中俺が宇都宮虎丸と付き合い始めたこと。
そして今日はその虎丸と久々に会う日。
2月の冷たい風が体に突き刺さる中俺は虎ノ屋を訪れた。

虎ノ屋の前に何やらソワソワとしている人物がいた。
そしてそいつは俺を見つけると満面な笑みを向けそいつは飛び付いてきた。

虎「不動さん!お久しぶりです!」
不「うぉっ!飛び付くな!」
虎「えへへ」
不「てかお前ずっと外で待ってたのか?」
虎「はい!不動さんに早く会いたくて!」
不「ばか。風邪ひいてもしらねぇぞ」
虎「大丈夫です!それより早く入りましょう」

他愛もない会話をして虎丸に手を引かれ虎ノ屋へと入っていく。
今日は定休日らしく店内はガランとしていた。
母親に軽く会釈をして虎丸の部屋へ
部屋に着くなり虎丸が抱きついてきた。

不「おい、虎丸」
虎「不動さん、会いたかった」

少し小さい虎丸の背中に手を回してやると嬉しそうに頭をぐりぐりとすり付けられる
いてぇと叩くえへへと幼い笑顔を見せる。
少しでもかわいいと思った俺はもう末期な気がする。

虎「あ、そうだ!不動さん、今日何の日か知ってます?」
不「今日?なんだっけ?」
虎「えー!バレンタインですよ!バレンタインデー!」
不「あぁ、そんな日もあったな。」
虎「もうっ!あの、これ昨日学校の家庭科の授業で作ったんですよ。」

そう言って虎丸が取り出したのはケーキのようなもの
焦げ茶色だからおそらくチョコケーキだ。

虎「ちょっと分量間違えたけど、味は大丈夫ですから!食べてください」
不「え、あぁ。あり…がと」

一口食べると甘いチョコの味が広がる。
やっぱりチョコケーキだったんだなーと思いながら
一口二口とどんどん食べ進めていく
あっという間にチョコケーキを食べ終えてしまった。

虎「美味しかったですか?」
不「ん、まぁ。うまかった、ぞ…」
虎「よかったぁ!」

ニコニコとまた満面の笑みを見せ喜ぶ虎丸
笑顔はほんと年相応だと思う。
その笑顔のまま虎丸は

虎「今度は不動さんが俺に何か作ってくださいね!あ、それか不動さんの体でお礼でもいいですよ」



と言った。
やっぱりこいつ可愛くない。










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