長編 | ナノ
その後、敵将である宇都宮広綱の元へと辿り着き、幸村様は無事に勝利した。
相手は霧と氷を操っていたものの、幸村様の熱気でカラっとされてしまったようだ。
あ、これなら私の氷も幸村様には効かないのか…?
その後、虎を連れて帰りたいと言い出した主を止めるのが大変だった。
帰りの道中で、長がねちねちと何か言ってくる。
「忍のくせに、あんな派手な技使うやつがあるかよ!?」
「長には言われたくない。」
「……。」
「佐助、まあ良いではないか。なまえのお蔭で自軍の被害を最小限に抑えたまま勝利を収めることができた。まさか、戦場においてもあれ程の才を発揮するとは、改めてなまえを見直したぞ。」
「ありがとうございます。勝手にあのような戦いをしたこと、お許しください。」
「はぁ〜。忍べないのは俺様だけで十分だっての。」
「なんだ佐助。なまえのことを心配しておるのか?」
「ちがあああああう!!」
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