「…」
「お、おかえりなさい、」
帰宅の連絡をしてから数十分。ガチャっと家の扉を開くと出迎えに来た彼女がロングスカートの裾を踏んで転んだ。扉の近くだったので俺に抱き付く形で動きを止める。首元の開いたニットから覗く谷間が厭らしい。ぎゅむ、と押し付けられた質量のあるそれに反応しかけた下半身を宥めるように、俺は帰宅の挨拶をしようと口を開く。
「ご馳走様。」
「間違ってるよ。」
俺の腕の中で彼女が笑った。俺は髪を掻き上げながら「ああ、すまん。晩飯の匂いにつられてな。」と平静を装うが、「ふふ、まだ食べてないのに?」と俺の腕から抜け出した彼女が鞄とコートを受け取ってリビングへと入っていく。
「今日は疲れちゃった?先にご飯にする?お風呂にする?それとも、」
こっち?
俺の鞄とコートをソファに乗せた彼女がぐいっとロングスカートを捲って太腿を露出させる。生脚の破壊力に動き止めていると「最近、すぐ寝ちゃうから…」となんとも寂しそうな声を出してそのままこちらに背を向けた。ソファの背凭れに上体を預けるようにした彼女がスカートを更にたくし上げると、普段の控えめな彼女からは想像が出来ない程のどえろい下着が覗いていて俺は思わず下半身を守った。
「…どれにする?」
振り向き顔と見せつけられた尻にやられた俺はズカズカと彼女に近寄り、その頼りない腰紐に指先を引っ掛けた。
「まずお前。その後お前と飯食って、お前と風呂に入って、最後にお前とベッドだ。」
「ふふ、全部わたしとだ。」
酷く嬉しそうに笑った彼女の腰紐をしゅるりと解きながら、俺は硬くなった下半身を彼女の尻に擦り付けた。
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