今後の方針


「すみませんねえ桐島君、急に呼び出してしまって」
「いえ……。いったい何事ですか」
「いえね、今度怪獣でも作ろうかと思いまして」
「は?」
「だから怪獣ですよ。街を破壊する巨大怪獣です。いいと思いませんか?」
「はあ」
「いや、怪獣じゃなくて巨大ロボットでもいいですね。一見正義の味方のような巨大ロボットが逆に街を破壊していくというのも面白いかもしれません」
「……あの、所長」
「そうだ、いっそ両方とも作っちゃいましょうか。ついでに雑魚もいっぱい用意したらもっと面白くなるかも」
「所長」
「はい?」
「あの、私からも提案なのですが」
「ああすみません、なんですか?」
「もう隠れるのはやめて表に出てきませんか?やはり、所長が直々に指揮をとったほうがいいと思うのですが」
「え〜、嫌ですよ〜」
「外見が変わらないことぐらい誰も気にしないと思いますが」
「ええ、わたしもそんなことを気にして隠れているわけではないですよ」
「え、じゃあどうして」
「そりゃあもちろん、黒幕は隠れていた方がなんだか格好いいような気がするからです」
「…………」



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