知り合い


「こんにちはー」
「あ、千秋ちゃんこんにちは。て、え?もう放課後?もうそんな時間?」
「そうですよ。あれ?先生たち何見てるんですか?」
「ああこれ?いや、ちょっと怪しい人物を尾行中なの」
「バレましたがね」
「でも逃げる気配ないよね」
「わざとでしょうね。まああれだけ堂々と宣戦布告しておいて今更逃げはしないでしょう」
「あ、これってひょっとして鳩からの映像ですか?研究所関係者でも現れたんですか?」
「いや、関係者ていうか、どうも調査にきてたみたいなんだよね」
「へー。……あれ?」
「ん?どうしたの千秋ちゃん」
「いや、これひょっとして……」
「え?何?千秋ちゃん知ってるの?」
「あ、はい。えーと、本条なんでも相談所ていって探偵さんていうか何でも屋さんみたいなとこがあるんですけど、そこの人たちなんじゃないかなって」
「えー。そうなんだ。世間は狭いねえ」
「どういうお知り合いなんですか?」
「はい。兄がそこの所長さんと友人で。あ、この人なんですけど」
「え?こっちですか?こっちじゃなくて?」
「はい。こっちなんですよ。見えないでしょう?」
「…………見えませんね」
「んー。でもなんで本条さんたちが研究所調べてるんだろう」



戻る
- ナノ -