02






昨日程大人になりたいと思う事は無かった。





土門くんと私が『恋人』という関係性じゃ無くなった日の翌日。
頭が痛いと嘘を吐いた私は、平日の昼にもかかわらずまだベッドの中に居た。
泣きすぎて真っ赤になった目を見られるのも、土門くんとの事を詮索されるのも嫌でズル休みを決行した。





(土門くんは普通に学校に行ったんだろうか。)



(あぁ、やだな。)





私からさよならを告げたと言うのについ土門くんの事ばかりを考えてしまう。





もっと私が大人なら良いのに。
いっそ、もっと子供ならば…




中学生の私では君と一緒に行くと言えるほど大人にはなれないし、離れてても愛してるなんてそんな不確かな幻想を抱けるような子供にもなれない。




大人にも子供にもなりきれない中途半端な自分。




それでも、






君への気持ちは確かに本当のものだったと胸を張れる程度には愚かみたい、ね。






苦しいよ、土門くん。





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