07




職員室に行った後、サッカー部の部長さん(隣のクラスの円堂くん)に呼ばれて行ってしまう前、土門くんは最後まで私を気にしてくれていたけど、私が引かないと知ったら渋々折れてくれた。

送っていくから待っててなんて、初めて女の子扱いされて、嬉しかったけど凄く照れた。
アメリカ帰り半端無い。
普通そんなこと中々言えないと思う。
土門くんは凄いな。


人気者の土門くんと何にもない私。
本当は隣に立つことさえも許されない筈なのに、つい土門くんの優しさに甘えてしまった。

私なんかを肯定してくれて、私を見てくれた。長い事そんな事は無かったから、土門くんは本当に凄いんだなぁと思った。



校門を出てすぐ、後ろから土門くんの声が聞こえた。


「やっぱ女の子1人じゃ危ないよ。」


あぁ、本当に貴方は優しくて残酷な人なんだね。





希望なんて要らなかったのに。


絶望以外を期待してしまった。








人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -