傍観編 12



○月×日
今日、先輩は委員会に来てくださらなかった。
明日は来てくれるだろう。





○月△日
今日も先輩は委員会に来てくださらなかった。
活動中に後輩が怪我をして泣いた。
上級生用の仕事を健気にも手伝おうとした結果である。
心配性のあの先輩の事だから明日はきっと来てくれるだろう。





○月□日
今日も先輩は委員会に来てくださらなかった。
委員長が来ないのに活動をする意味はないのではと、無断欠勤をする委員が増えてきた。
先輩は毎日天女様のところに居るらしい。
どうして先輩は来てくださらないのですかと一年坊主が泣いた。
いっそ俺も泣いてしまいたい。
そうしたら先輩か来てくださるのだろうか。





○月◎日
今日は先輩に委員会に来てくださるようにお願いしに行った。
委員会に来て欲しいと伝えると、少し嫌な顔を見せた後、お前なら安心して委員会を任せられる、頼んだ。と仰った。
そうして、先輩は今日も委員会に来てくださらなかった。
下級生だけじゃ武器の整備や壁の修理は難しい。
明日は来てくださるのだろうか。





△月×日
今日も先輩は委員会に来てくださらなかった。
学園の備品はもう手の施しようのない程ボロが出てきました。
もう、下級生だけじゃどうにもなりません。
先輩はもう俺達の事が嫌いになってしまったのだろうか。
先輩はもうずっと来てくださらないのだろうか。








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