過去編11





虎先輩はとても不思議な人。


何処に居ても必ずあたしを見つけ出して、頭を撫でてくれる。
虎先輩に頭を撫でられると、不安な気持ちが一気に飛んでいって、凄く安心する。



虎先輩はとても優しい人。

時には父親のように、あたしを厳しくしかりつけ
時には母親のように、あたしを優しく包み込む
時には兄弟のように、傍に寄り添ってくれて
時には親友のように、気兼ねなく付き合える



虎先輩はたくさんの人に慕われていて、先輩の周りに人が居ない事なんて無い。

たくさんの人に囲まれて笑っている先輩。

それでも、あたしを見つけると、駆け寄ってくれる。


それが嬉しい。



会計委員の後輩だから特別扱いされてるだけだって構わないの。
あの人の優しさに救われる。


たった一人きりになってしまったあたしには、無条件に向けられる優しさほど必要なものは無かったみたい。





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