土方のこの様子を見て銀時は、言うか言うまいか迷っていたひとことを伝える決心をする。
「あ、忘れてた。もう一個プレゼントがあんだよ」
銀時は、いかにも今思い出した、というように声を上げる。
土方は小首を傾げてきょとんとした。…銀時がでれっとなったのは言うまでもないだろう。
「?なんだ、マヨか?」
「……それは昼間あげる。もう一個『物より思い出』な品」
「ん?」
そう言うと、銀時は自分の左肩をちょんちょんと指で指した。
「銀さんの隣もプレゼント。これ、返品不可だから。強制イベントだから」
ふざけた口調ではあるが、この言葉を言うのにどれだけ勇気がいっただろうか?
銀時は内心どぎまきしながら、土方の反応を待った。
土方は意味がよくわかってないようで、しばしぽかんとしていたが。
だんだん理解したらしく、みるみる顔が赤くなってきた。
そして、ぽそっと返事を返す。
「…へ・返品不可じゃしょうがねぇ。……も、もらってやる……」
そう言うと、土方は銀時に近寄り、その左肩にこてんと頭を預けてきた。
土方のこの行動に、銀時も顔を赤く染める。そっと土方の肩に自分の手を添えれば、ぴくんと反応したが何も言われずそのままだ。
銀時は至極満足気に笑って、星空を見上げる。
「あーあ。好きだよ、コンチクショー」
「…俺もだ、コンチクショー」
「お前が生まれてきてくれて、俺と出会ってくれて、…俺のこと好きになってくれて。ものっそ嬉しいんですけど!今猛烈に幸せなんですけど!」
「…恥ずかしい奴だな」
銀時は、耳まで真っ赤な土方の頭にそっとキスを送って。
この愛しい存在が生まれた日を、心から喜んだ。
そんな2人に星たちは、いつまでもその光を降り注ぐ。
まるで、見守るように。
まるで、祝福するように。
END
Happy Birthday♪
十四郎っ!!
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