(補足的な)3





「はぐれ神が力を取り戻すには霊力の強い者となんらかの契約関係になるのが一番手っ取り早い。その中でも最上位が『婚姻』だ。神と婚姻を結ぶのは案外簡単で、フルネームで呼び合えば終了だ。神の本名は伴侶だけが呼ぶことができて、逆に言えば一度神の本名を聞いた者は伴侶となるのが絶対ってこったな。あ?それを無視したらどうなるかだと?無理だな。言霊って聞いたことあるだろ?腐っても神の名で縛るんだ、どこにいたってわかるし離れるなんざありえねぇな。…なんだ?その顔。あぁ…照れてんのか?霊力が強いせいでとり憑かれることも多かっただろうが安心しろよ?これからは俺がお前を守ってやる。…なんだよ、泣くほど嬉しいのか?可愛い奴だな。顔も俺の好みだし、ほんと偶然とはいえお前に会えてマジ助かった。これからの生涯、ずっと傍にいて大事にしてやるから泣くなって。な?」


こうして土方は、旦那という名の居候を手に入れたのだった……。




「なぁ、俺はお前の旦那だぞ?一緒に寝るのは当然だろ?……お、おい、落ちつけよ…。っ、わかった、俺が性急過ぎたんだよな?悪かったって…謝るからよ、…だから、朝飯はこーんぽーたーじゅじゃなくてあぶらあげの味噌汁にしてくれ」

婚姻一日目の夜は同衾できず。旦那様は寝袋で寝ましたとさ。




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