(補足的な)4





「俺、人間のときの名前が坂田銀時で、猫の時は銀って呼ばれてる。とうしろうは銀でいいよ。しんは坂田様って呼べ。!いたっ!ちょ、暴力反対なんですけど!…あ、続きね。もともとは普通に猫やってたんだけど、すっげぇ長生きしてさ、なんかそのうちに人間になれるようになった。で、なんで草むらで倒れてたのか、つーと、ガラスで切っちまった左足が痛むってこと以上に腹が減ってたわけで。あ、食べる物?人間になれるようになってからは人間が食べられるものなら何でも食えるようになったけど、一番好きなのはチョコパフェ!…あ〜、そのね、俺って妖怪じゃん?だから食物で満たす腹の他にもう一個特殊な…精気でしか膨らまない胃袋を抱えてんのよ。精気を吸わないとね、いくら食物で満たされても死んじゃうんだわ。でも俺もさぁ、むやみやたらに人間を殺したいわけじゃないから数人からちょっとずつもらってて。で、ここから本題ね。精気にも味とか匂いがあって、その量も人間一人ひとりみんな違うんだ。…その、とうしろうの精気がおいしそうで人より保有量が多いな、って…。もともと俺は人間にずっと可愛がられてきたからね、優しくされると心が惹かれる生来はあるんだけど。それも含めて、俺、とうしろうの精気が食べたい。俺、すっごいとうしろうが好きだし、とうしろうの精気なら少し食べるだけで満足すると思う。え?どうやって精気を食べるのか、って?んと、とうしろうに直に触るんだ。一番は血を吸うことだけどキスとか身体を舐めるのでも食べられる。…ダメ、か?うん…とうしろうに迷惑かけたくないから…ダメなら俺出ていく。しょうがないよな、俺、妖怪だし。精気を食う、とかやっぱ嫌な気持ちになるだろうし。……え?居てもいいの?」

「十四郎!!騙されんな、見ろこいつの目!!いつか食われるぞ!!」

「うっさい、しん。黙ってろよ。とうしろうは居ていいって言ってくれたもん。ねーとうしろう?男に二言はないよな?」

「…今頃騙されたって気付いても遅いぞ。…泣くなよ…俺がついてる。…早く名実ともに夫婦になろうな…」

「…しん、最後の一言でとうしろうの泣き方がますます激しさを増したんだけど」

「感激してんだよ」

「…そう?」






- 14 -


[*前] | [次#]
ページ:



TOP

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -