チキンライスにハンバーグ、肉じゃがに唐揚げ
卵サラダにほうれん草のおひたし
今日は特別な日だから夕飯は豪華にしようと今日の主役のリクエストに答えた結果豪華だけど和洋折衷な食卓が完成した。


「お誕生日おめでとう、新妻くん」

「おめでとうさん」

「ありがとうございます!」


部屋の飾り付けと豪華な食事。
本日18歳になる新妻くんにささやかなお祝いとしてお誕生日会もどきを演出してみた。
ちなみに会場は我が家だ。


「おー!豪華です!」

「すげー。一人でやったのかよ」

「うん。簡単なものばっかりだったから助かったよ」


新妻君のグラスにオレンジジュース、福田君のグラスにコーラをそれぞれ注ぎ、自分の梅酒を持って乾杯。


「げ、お前だけ酒かよ!」

「福田君バイクで来てるからお酒飲めないじゃん」

「じゃあお前も飲むな」

「やだよ」


私まで付き合って我慢する筋合いはない、と一蹴。
新妻君は勿論年齢の関係でお預けだ。

「美味しいです!」

「ありがとう。いっぱい食べてー」

「肉じゃがおかわり」

「もう食べたの!?」


育ち盛りの男の子はよく食べる。福田君はもう育ち盛りじゃないけど。


開始一時間弱であれだけあった食事もわいわい騒ぎながらあっと言う間に食べきってしまった二人に唖然としてしまう。

そりゃあいつも食事作ってるわけだからいっぱい食べるのはわかってたけどまさかこんなに食べるとは。
…二人とも細いのにどこに入るんだくそ…福田君はともかく新妻君は全く運動してないのに。

自分の腹をむにっと掴み少しだけ泣きたくなったのを梅酒を飲んで紛らわせた。



「ケーキもあるけど食べれる?」

「余裕で食べれます!」


しゅぴっと挙手をし主張する新妻君に小さく笑って冷蔵庫からケーキを取り出す。


「チョコレートケーキです…!」

「新妻君前に好きだって言ってたから。おすすめのケーキ屋さんのだから美味しいよー」

「うおー、美味そう」

「ね、甘さ控えめで食べやすいから多分このサイズいけると思う」


ケーキをまず二等分にし、その片割れを三等分に切り分けお皿に乗せる。あー、美味しそう。梅酒じゃなくて紅茶飲もうかな…。


「もう半分は後で渡すから明日にでも食べてよ。新妻君が一人で食べてもいいしお茶請けにして中井さん達と食べてもいいし」


ケトルで沸かせたお湯で紅茶を淹れて、さぁ、いただきますだ。


「おいひーです!」

「うめー!」

「うまっ!」


口が悪いのはご愛嬌。
しつこくない甘さが口の中に広がり本当幸せ。


「あ!福田君いつの間に梅酒!」

「さっき間違えて飲んだから一口呑むのも二口呑むのも変わんねーだろってな!」

「てな!じゃなくて…もー、明日早朝バイトないでしょ?泊まってきなよ」


バイクだから止めたってのにすっかり酔っ払ってるし…


「じゃあみんなで家にお泊まりしましょう!」

「新妻君ちに?」

「福田さんは明日昼からアシストです。名前さんちに泊まったら雄二郎さんに怒られます。けれどお泊まりはしたい!」

ならば!
相変わらずのオーバーリアクションをしながら話をすすめていく新妻君。


「家に泊まれば万事解決です!」


なんだか使い方が間違っているような気がしなくもないし私も一緒に泊まる必要もないんだけどまあいい。


「お前はいいのかよ」

「ま、新妻君の誕生日だからこれくらいの我がままいいんじゃない?」



半ば酔っ払ってるこの時の判断が翌日雄二郎に説教される結果になるんだけども新妻君が楽しそうだからまあいいかな、なんて。

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福田&新妻と誕生日ネタ
福田さんと新妻さんでなんかのお祝いで豪華な食事

書いてて楽しかったです!


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