目の前に広がる光景に色々言いたいことはあるが取りあえず、


「え、猿飛さんが可愛く見えるなんて熱でもあるのかな私…!」

「名前ちゃん!?」






朝起きて居間に行くと小十郎さん、猿飛さん、慶次の三人が小さくなっていた。

ちみっこ4人が中身まで幼児化したり体が元に戻ったり私が小さいなったり、なんというか耐性がついてしまい今回は額に手を当てため息を吐くだけですんだ。

正直、可愛い。三人ともかなりかわいい。
だけどなんていうか…全員小さくならなくてもいいと思うんだ。
あと夢吉もなんか小さくなっててとても可愛い。

いつものようにゆきを抱きかかえソファーに沈む。


「猿飛さん昔は女の子みたいだったんですね」

「まあ、女の子に変装したりもあったからねー、鬼の旦那と違ってそういう趣味は…ってちょっと鬼の旦那待ってそれはちょっと今俺様旦那より小さいから駄目!弱いものイジメはんた…」


ドライバーを片手に装備した元親と猿飛の追いかけっこはひとまず放っておこうと思う。自業自得だし。


「それがしも佐助の幼い頃の姿は知らなかった故新鮮でござる!」

「あー、猿飛さんの方が六つも上だもんね」


ゆきをぎゅーっと抱きしめながら政宗にからかわれている小十郎さんを見やる。

いつもは誰よりも大人で堅気に見えないその顔は幼く(とは言え恐らく12歳か13歳くらいのどちらかといえばあどけないという表現が似合うだろう)、頬の傷もない。可愛いとか言ったら怒られそうだ。

慶次は髪は微妙に短く顔も素直に幼い。なんというかいい意味であまり変わっていない。
同じ位の背丈の元親や元就と比べても体格はいいしよく日に焼けている。どっから見てもやんちゃ坊主だ。


「mammy!見ろよ小十郎がすげー若いぜ!」

「そうだねー。あはは、元が年上だから違和感。おいくつの頃の姿なんです?」

「初めて政宗様にお会いした頃の姿だから…14だな」


数えで14だから13歳くらいか。予想通り。


「俺の中の小十郎はずっと今までの小十郎だぜ?」

「記憶にないだけじゃないかな」


仮にそうだとしたら小十郎さんはたった数年で今の姿からああなってしまうことになる。

それはないだろう。
ちなみに小十郎さんは現在私のジャージを着ている。朝起きた時点でぶかぶかの着物を着ていたため流石にそれは…と貸したのだ。

私の膝の間に収まっている幸村。目の前には幼くなった小十郎さんと政宗。猿飛は元親に捕まり胸ぐらを掴まれていて元就はそれを鬱陶しそうに見て慶次は夢吉と遊んでいる。
そんな、物凄くカオスな状況。


「(これ端からみたらショタコンに見えたりしないかな…私)」


保育士じゃない辺りが悲しい。


「(ま、たまにはいっか)」


取りあえず、今日のご飯は私が作ろう。何を作るかは…そうだな、お子様ランチとか作ったら面白そう。…多分、怒られるけど。うん、お子様ランチにしよう。チキンライスに旗立ててハンバーグやスパゲティをそえて…あぁ、楽しみになってきた。



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あまり幼児化を活かせていないというかむしろなんだこれ…と言った感じになってしまいました。
本来の姿がデフォだったため小さくなったとは言えべたっべたに甘えさせることが出来ない主人公。


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