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久しぶりに帝国学園と練習試合したい!キャプテンが目をきらきらさせてそう言ったので、監督に許可をもらってから、偶然手のあいていたマネージャーの私と、元帝国学園の鬼道さんとで申し込みにいった。
もう怪我の完治した佐久間くんや源田くんと話をする鬼道さんはとても楽しそうで(もちろんそんな彼を見ていた私も楽しかった)、帰るときには日が沈んでしまい、真っ暗になっていた。
いつも分かれる道にかかると、鬼道さんはぴたりと止まり、送っていく。と言ってくれる。
今日はいつもに比べて暗いからだろうか。けれど、私の家まで行ってから帰るとなると、相当遅くなってしまうはず。
彼の家はお父様がすこし厳しいと聞いたことがあるし、それはあまりよろしくないと思う。


「大丈夫ですよ、べつに」
「心配だ。送らせてくれ。」
「そんな、子供じゃないんですから心配しなくても…」
「阿呆」
「え」
「子供じゃないから、心配なんだ」


反論を述べようと脳をフル回転させたのに、目の前で頬を染める彼に投げかける言葉なんて見つからない。


「ごめんなさい」
「分かったのならいい」


行くぞ。強引に手を引かれて、つんのめってしまった私を少し笑ってから、鬼道さんの指が私の指にからまる。それに応えるように手に力をいれれば、彼は満足げに微笑んで、私の前髪を掻きあげて額に唇を落とす。
ああ。結局私は、彼の言いなりなのだ。





鬼道さんとでこちゅーのコンビは殺人級だと信じてます



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