月22日
1.2.3.4



舌先で硬く締まったお尻の穴の皺を辿るように舐め続けると、入口が段々と弛緩して収縮を始めた。すかさず舌をすぼませ中へと押し入る。

「ああアッ…!!」

虎徹さんの声が大きくなり、僕は尻尾を強く押した。ビクビクと波打つように虎徹さんの身体全体が奮え、お尻の穴もきゅうっと締まる。
前に触れてみると虎徹さんの腹の辺りはぬるりと温かいもので濡れていた。

「……お尻の穴、舐められていっちゃったんですか?」

背後から覆い被さるようにして、今度は肌色の耳元へと囁く。
虎徹さんはまだ奮えながら、ふるふると頭を振った。

「あ……、ちが……、尻尾が……」

僕が体重を前へと掛けると、虎徹さんの尻尾は前へと……背中側へと倒れる。それがイイらしいのをわかっていながら、僕は虎徹さんに体重を掛けた。

「尻尾が、どうしたんです?」
「や、ああァ……っ、だめ、らめらって……」

もはや呂律も怪しい有様だ。そんなに尻尾はイイんだろうか。

「……虎徹さん、僕もだめみたいです。……いいですよね?」

虎徹さんの返事は待たず、僕はズボンと下着を脱ぎ捨てた。着たままでいたライダースも脱いでしまう。

「あっ、バニー……、むり、そんないきなり……」

虎徹さんの恥態に煽られて、僕はもう限界だった。
好きな人にこんなにアンアン鳴かれて、その気にならないわけがない。
僕は虎徹さんの背後から逃げる腰を掴み、再び尻尾を愛撫した。
それだけで虎徹さんの四肢からは力が抜けてしまうようで、ろくな抵抗をしなくなる。

「あン……、卑怯だって、それ……」

何とでも言えばいい、卑怯でも構わない。

「あなたが色っぽいからいけないんです、虎徹さん」

虎徹とこういう関係になってから、必要な物はベッドの下に常備されている。
僕はローションを取り出して手の平にどろりと垂らした。濡れた指先で蕾を撫で、躊躇なく指を押し入れる。

「ひ、ゃんっ、あっ……」

ローションの滑りを借りてズルズルと飲まれた指で、虎徹の中を濡らしていく。二本の指がスムーズに動かせる程度にまで濡らすと、バーナビーは指を引き抜いて自身の先端を押し当てた。

「や、あっ……」

時間を掛けて解していない虎徹の入口はバーナビーの侵入を簡単には許してくれない。
それでも身体を前に倒し、上体を使って虎徹の尻尾に刺激を与えてやると入口はいとも容易く弛緩した。その隙をついて一気に奥まで腰を進めてしまう。

「あっ、アッ……、も、やだ……」

奥まで押し入り、バーナビーは大きく息を吐き出した。
尻を高く上げた姿勢でバーナビーを飲み込み、ぷるぷると震えている愛おしい人を見下ろして、バーナビーはゆっくりと上体を前に倒す。

「あああっ……、や……、も、また……」

バーナビーに背後から貫かれながら、虎徹はまた射精した。ぶるぶると震える身体を自分でもどうすることもできない。

「……また、いっちゃったんですか?」

そう尋ねるバーナビーの声には虎徹を攻める色は含まれていない。穏やかな、慈しむような声に虎徹の瞳には涙が溢れる。

「あ……っ、もぅっ……、おかしいんだ、俺……」
「おかしくなんかないです、かわいいですよ、虎徹さんは」

バーナビーに貫かれたままの姿勢で虎徹は頭を振る。

「おまえは、っ、おかしいんだ……、俺みたいなおじさん、どこがかわいいっていうんだ……」
「かわいいですよ、すごく。その黒い耳と尻尾も似合ってます」
「あっ、も……、バカ兎……」

獣同士の性行為のようなその姿勢のまま、虎徹さんは何度果てたかわからない。
すっかり疲れて眠ってしまった虎徹さんの身体を温かい濡れタオルで清め、額にかかる黒髪にキスをすると応えるかのように耳が震えた。

「……これくらいのことは、してもいいですよね」

僕は虎徹さんの寝顔を携帯のカメラにおさめ、後ろ髪を引かれる思いで虎徹さんの部屋を後にした。
いつまでも虎徹さんとのセックスに興じていたいけれど、虎徹さんのあの姿は色々と問題がある。
まずあんなかわいい姿を誰にも見せたくないし、尻尾が邪魔でセックスもバックからしかできない。
僕は虎徹さんから聞きだした犯人の特徴を脳内で反芻した。

「絶対に、捕まえてみせる……」

しかし、虎徹のアパートから一歩足を踏み出したバーナビーは信じられないものを目撃することになる。そこにいたのは……

「ルナティック、どうして……」

そこにはルナティックが立っていた。
そしてルナティックが首根っこを掴んでいる、足元に転がっている人影は虎徹から聞いた犯人の特徴にぴたりと当てはまる。
ルナティックは犯人をバーナビーに引き渡し、立ち去る際に一言こう言った。

「私は、私の正義で動く」







その後、犯人はバーナビーによる制裁を受けたが、それがどういった内容かは神のみぞ知る。
虎徹は無事に元の姿に戻り、犯人は檻の中だ。

「それで、あいつどんなネクストだったんだ?」
「それが……”萌えを具現化するネクスト”らしいですよ」











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