It's a Wonderful Life
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足に全く力が入らなくて、もう立ってはいられない。
虎徹に抱き着いている腕と、背中を預けている壁、バーナビーの脚と腰を支える虎徹の腕。
それだけでバーナビーの身体は浮いていて、だから当然虎徹のものが奥深くまで突き当たる。
感覚が強烈すぎて、けれど力の入らない足では逃げたくても逃げ場がない。
虎徹に抱き着く腕に、ただただ力を込めた。

「ア…、ああっ……だめ、いっちゃう……」

抱き着いてくるバーナビーの爪が深く背中に刺さっていて、正直少し痛い。
絶対跡残るだろうなァ、と思いつつもなんだか嬉しかった。
その痛みが、今こうしてることが夢じゃないと認識させてくれる。
バニーとセックスしてる、なんて信じられないことなのに、その上こんな外見になっちまってるから余計現実味がない。
出会った頃は、こんなことになるだなんて思ってもみなかった。
つーか、一回り以上下の、しかも同性なんて、恋愛対象になるはずもなかった。
なんで俺は、こいつのことなんか好きになっちまったんだろう。
若くて、見てくれも良くて、器用になんでもこなせて可愛いげのないスーパールーキー。
正直、俺なんかには眩しくて、いけ好かない野郎だと思ってた。
会社命令でコンビなんか組まされなかったら、自分から積極的に話し掛けたりなんかしなかったろう。
けど付き合ってくうちに、バーナビーは完璧に見えて実は危うさを含んでるっつーか、なんかほっとけないって思うようになった。
ほっとけなくて構ってるうちに懐いてくれて、いつの間にか俺はバーナビーのことを可愛いと思うようになった。
そうだ。俺はバニーのことが、可愛くてたまらない。

「イけよ、バニー……、イッちまえ…」

バーナビーはすでに立っていられなくて、体重はほぼ虎徹にかかっている。
だからあまり腰を動かすことはできなかったけれど、バーナビーはもう繋がっているだけで気持ちいいらしい。
奥をグリグリとえぐってやるとガクガク奮え出して、バーナビーの声は止まらなくなった。

「あ、あア……ッ!」

段々と大きくなる声に、虎徹は慌てて己の口でバーナビーの口を塞いだ。
こんな行為は随分とご無沙汰で、当然コンドームなんて物は自宅にはなかったし用意もできなかった。
けど、欲望に抗えず身体を繋げて、挿入する前は途中で抜けばいい、だなんて思っていたのだが。
狭くて熱いバーナビーの中はどろどろに溶けてひとつになってしまいたいくらい具合が良くて、途中で抜いてしまうことなんてとてもできなかった。
きゅうきゅう締め上げられて、とっくに我慢の限界を超えていた虎徹は悪いとは思いつつもバーナビーの中で果てた。

「……っ!」

温かな感覚が内側から広がって、頭の先からつま先まで熱くなり、頭の中で黒と白の光がチカチカと瞬く。
初めての感覚に意識を手放しそうな怖さを感じて、バーナビーは必死で虎徹にしがみついた。
そしてついに、頭の中が真っ白に弾け、身体の奥で虎徹も達したのを感じつつ、バーナビーの意識はそこで本当に途絶えてしまった。



 
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