It's a Wonderful Life
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先程のバーナビーの嫌な予感は的中した。
こんな場所を見られるなんて、耐えきれない。
それでも虎徹とセックスするためには、慣らしてもらわなければ無理だ。
指一本も入らないのに、虎徹のモノなんて入るわけがない。
バーナビーは少しだけ足を開いた。

「もう少し、開いて」

虎徹の手が太腿に添えられてバーナビーの足を開こうとしてくる。
バーナビーはバスタブの淵をきつく握りながら、虎徹へと視線を向けた。

「あの、お願いがあるんですけど」
「なぁに?バニーちゃん」
「……目を、閉じていてもらえますか?」

足を開くのはいい、でも見られるのは耐えられない。
バーナビーのお願いに虎徹はニッと歯を見せて笑った。

「それは無理」
「アッ……!やだ、やだったら……!」

添えていた手に力を込めて、虎徹は一気にバーナビーの足を割り開いた。
バーナビーが制止する間もなく、虎徹はバーナビーの股間へと顔を埋めてしまう。
先程指で触れられていた突起にぬるりとした感触が触れ、それが虎徹の舌だと認識するとバーナビーはびっくりして虎徹の髪を引っ張った。

「イッ、痛いって、バニー!」

バーナビーの腕をぺちぺち叩き、離すように促すと渋々髪を離してくれたが、バーナビーは股間を手でガードしてしまっている。

「バニーちゃん……」

弱り切った顔で虎徹がバーナビーを見上げると、バーナビーの顔は真っ赤だった。
大きく息を吐き、虎徹はバーナビーから離れた。
どうしよう、拒絶して、めんどくさいと思われてしまったのだろうか。
バーナビーはすっかりうろたえて、立ち上がった虎徹の背に抱きついた。

「やだ……、やめないで……」
「バニー……」

背中に抱きついてきたバーナビーに、虎徹は驚いて振り返った。
急に立ち上がったりして不安がらせてしまったんだろうか。
虎徹は安心させるようにバーナビーの頭を撫でた。

「やめねぇよ、俺だってバニーが欲しいんだから」

虎徹は薄くドアを開いてバスルームの照明を落とした。
外から漏れてくる明かりで真っ暗にはならないが、先程までに比べたらかなり暗い。

「明るくて、恥ずかしかったんだろ。これならいいか?」

虎徹に抱き締められて、バーナビーはコクリと頷いた。

「あッ……、虎徹さん?」

抱き締められたまま、バーナビーの背中は浴室の壁へと押し付けられた。
身体がほてっているのもあるけれど、蒸気で温められたタイルはそれほど冷たくはない。
押し付けられたまま、噛み付くようなキスをされた。

「……ったく、散々焦らしやがって」

虎徹の言葉に本当は怒っているのかと驚いて視線を向けると、虎徹の目は笑っている。
ほっとして、バーナビーも笑みを浮かべた。

「すみません、……こんなに恥ずかしいものだとは思わなくて」

虎徹はバーナビーの唇に、頬に、首筋へとキスを落としていく。
鎖骨の辺りに歯を立てられて、あぁ、まるで食べられているみたいだ、なんて思ってバーナビーは微笑んだ。
虎徹の手が下半身に触れても、バーナビーはもう抵抗しなかった。
足を開くように促されればされるままに足を開いた。
虎徹にしっかりと抱きついて、顔は見られないように隠したけれど。
虎徹の指先が身体の中央に触れて、先程のようにバーナビーの身体はやんわりと虎徹の指を押し返したけれど、今回は虎徹は強引に指を進めた。
何度か、入口をノックされるようにぐっと押される。何度めかのそれで、よくやく虎徹の指はずるりとバーナビーの中に飲み込まれた。

「あっ……」
「……痛いか?」

バーナビーはゆっくり頭を振った。
バーナビーのそこが十分に濡れていたせいか、思ったより痛みはない。
あるのはただ、異物感だ。



 
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