Catch me if you can.
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「君、頭悪そうって思ってたけど、本当にバカなの?」

この男がどれ程偉い奴なのかは知らない。
けど、初対面の相手にこんな風にけなされれば、さすがの俺もカチンときた。

「……どういう意味だよ?」

それでも俺はまだ自分を抑えていた。
相手は普通の一般人だ、鍛えている自分とはわけが違う。
虎徹が暴力を奮うことは許されない。たとえどんなに理不尽な目に遭ったとしても。

「おお怖い、君って結構気が短いんだね」
「うるせー」

怖い、と言うわりには怖がってる態度などおくびにも出さない相手に虎徹は拍子抜けし、浮いた腰を元の場所へと落ち着けた。
クスクスと笑いながら男は言う。

「だから、僕がその気になるようにサービスしてよ。誘ったのは君だろう」

自分から虎徹に手を出す気はないということか。

「……そういうこと、ね」

俺は男に買われたわけじゃない。
けどこの男は男を買うことに慣れていて、奉仕されることに慣れているんだろう。
虎徹は席を立つと男の足元にひざまずいた。
男のベルトを外しボタンを外すと、ジッパーは歯の先で噛んで口で下ろした。
男のウエストを寛げると下着の上から男の股間に頬を擦り付け匂いを嗅いだ。
久々の雄の匂い。
それだけで身体の奥が疼いた。
やはり口で下着をずり下ろし、萎えたままの男性自身に唇で触れる。
男が何も言わないので虎徹が視線を上に上げると、こちらを見つめていた男と目が合った。
唇の端を上げ、虎徹が不敵に笑う。

「……男娼のテクに敵うかわかんねぇけど」

虎徹は男の根本を掴むと、大きく舌を出し唾液を垂らしながら幹を舐め上げた。
先端までいくと啄むようなキスを落としながらカリの部分に舌を這わせる。
先端部分を舐めて十分に濡らすと、口を大きく開き躊躇うことなく口の中へと納めた。
ちろちろと舌を這わせて湿らせながら、ずるずると喉奥に当たるまで飲み込んでいく。
奥に当たると虎徹は苦しそうに顔を歪めながらも更に口を大きく開いた。喉が開きもっと奥へと男のモノが飲み込まれる。
目の端に生理的な涙を浮かべながら、込み上げる嘔吐感をどうにかやり過ごすと、喉を締めて男の先端を締め付けた。
頭上からくぐもった男の声が漏れ、フニャフニャと柔らかいままだった男のモノが芯を持ち始めると、虎徹は舌で押して男のモノを口から吐き出した。
唾液で濡れた口の回りを手の甲で拭い、男の先端をぴちゃぴちゃと猫がミルクを舐めるように舐めながら唾液で濡れた幹を右手で扱く。



 
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