MISS BUNNY
虎兎/1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14



翌朝、虎徹が目覚めると隣に眠っているはずのバーナビーの姿がなかった。

「バニー…?」

虎徹は不安になって飛び起きた。
低血圧のバーナビーが虎徹より先に目覚めるなんて珍しい。
慌てて寝室を抜け、ドタドタと足音を立てながらリビングへと向かうとコーヒーの香りが漂ってきた。

「何です?朝から騒々しいですね」

コーヒーカップを二つ、両手に持ったバーナビーが虎徹の方を向いて呆れ顔でそう告げると、虎徹は目を潤ませてバーナビーへと近付いた。

「バニー、お前……」

バーナビーは、元のバーナビーの姿に戻っていた。
タイトな黒のトップスに、タイトなパンツスタイルで、身長は虎徹より5cm高い。

虎徹はバーナビーに抱き着いた。

「ちょ、おじさん!?やめて下さいよ、コーヒー零しちゃったじゃないですか」
「よかったなー、バニー。元に戻ったんだな!」

両手が使えないバーナビーに抱き着いたまま、虎徹が頬擦りするとバーナビーの顔が歪む。

「やめて下さい、髭が痛いです」

文句を言いながらもバーナビーの目は笑っていて、虎徹がようやく離れると改めて向かい合い、二人は視線を絡ませた。
どちらともなく近寄り、虎徹はほんの少しだけ背伸びをして長身の恋人にキスをした。

その瞬間、虎徹の腕にはめられた緑色のPDAが鳴り出した。

『朝早くから悪いけど、緊急出動要請よ。すぐに出動して』

「了解、すぐに向かいます。バーナビーも一緒に」

二人は顔を見合わせて笑った。





Fin.




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