MISS BUNNY
虎兎/1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14



いつになく虎徹の目が真剣だったので、バーナビーは少し緊張した面持ちで、手にしていたワイングラスをテーブルに置いた。

「何ですか?虎徹さん」
「あー、あのな、バニー」
「はい」

バーナビーに真っ直ぐに見つめられ、虎徹の視線が泳いだ。

「いやー、その、なんだ」

頭の中では先程、ネイサンに言われた言葉が渦巻いている。
だけど。
そんな今更、好きとか言えるかよ。

バーナビーからはもう、何度も、数え切れないくらい好きだと言われている。
その度に虎徹は、どうも、とか、知ってる、とか、ごく稀に、俺も、と返事をする。
虎徹から好きだと言ったことなど、本当に数える程しかないに違いない。

良くないことだとわかってはいるが、虎徹はアルコールの力を借りることにした。
素面でなんて、とても言えそうにない。
手にしたグラスを傾け、中身を一気に空けた。

「バニー、お前も飲めよ」



二人酔ってしまえばすることは一つだった。
実はあれから毎晩、二人は身体を重ねている。
最初は初々しかったバーナビーも少しは慣れて、もう明かりを暗くして欲しいなどとは言わなくなった。

アルコールが回ってきたバーナビーが虎徹の首に腕を絡ませキスをせがんだ。
最初は互いの唇を触れ合わすだけの穏やかなキスだったが、唇を薄く開きバーナビーの舌が虎徹の唇の割れ目を辿った。
バーナビーの誘いに乗り、虎徹も舌を差し出す。
互いの舌を舐め合ううち、下半身へと響く激しいキスへと変わった。
変化を示した虎徹の股間を撫でながらバーナビーがクスクスと笑う。

「元気ですね、おじさんのくせに」
「うるせ。なんだよ、お前だっていつもならすぐ勃たすだろーが」

椅子に腰掛けているバーナビーの上に覆い被さりながら、虎徹はバーナビの足首を掴み片膝を曲げさせた。
スカートが上へと捲れ上がり、股間部分があらわになる前にバーナビーの手がスカートを下へと引いてその部分を隠す。

「手、退かせよ、バニー」

白く眩しい太股を撫で、虎徹は初めてバーナビーがストッキングを身につけていないことに気が付いた。

「あれ、生足なの?」
「ストッキング、伝線させてしまって」
「へー、全然気付かなかった。綺麗な脚してんな」

虎徹はふくらはぎから膝を撫で、太股の内側へとゆっくり撫で上げた。
股間を隠すバーナビーの手に手を重ねると、バーナビーの中指へと指を重ね指先に力を込めた。
自らの指でクリトリスを刺激されたバーナビーの肩が小さく震える。

「や、だ……」
「じゃあ、手ぇ退かして」

目元を赤く染めたバーナビーは虎徹のことを軽く睨みながら、ゆっくりと手を退けた。
スカートが捲れ上がり、バーナビーの股間があらわになる。

「……お前、コレも買ったの?」

そこに現れたのはやたら布面積の少ない、女性用の下着だった。脇の部分なんてほぼ紐である。

「アニエスさんが、こういう下着の方がアウターに響かないというので…」
「ふーん、女って大変なのな」

虎徹は脇の腰骨の辺りから太股の付け根へと、指先で下着の淵を辿りながら相槌を打った。

「あ、ちょっと、そこは……」

虎徹の指が更に奥へと向かうとバーナビーは僅かに腰を引いた。

「なに、濡れてるから嫌?」
「いえ、シャワーを浴びていないので……」

虎徹はバーナビーが嫌がるのを承知の上で股間へと顔を寄せた。
湿った下着へと鼻を押し付け、すん、と匂いを嗅いでみせる。
バーナビーは本気で嫌がり、頬を染めながら虎徹の頭を両手で押した。

「ちょっと……、何するんですかっ」

バーナビーの股間から顔を上げて虎徹はニヤリと笑ってみせる。

「バニーの匂い、欲情するわ」



 
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