MISS TIGER
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「うっ……!」

じゃれるみたいなキスを顔面に受けながら、太腿あたりにゴリッと硬い感触が押し付けられた。

「ははっ、元気……」
「虎徹さんが嬉しいこと言ってくれるから、ですよ」
「ん、好きだよ。好き……」

普段は素直に口にできない言葉が、今日はするりと口にできる。
こんな異常事態だからだろうか、なんだか現実味が無くて、だけど好きだと口にすると胸の奥のほうがキュンとする。
切れ長の翡翠色した瞳、睫毛はバシバシに長くて。鼻筋は通っていて、形のいい唇。
肌は象牙のように白くてシミなんかも無くて、触ってもすべすべの手触りの綺麗な肌で……欠点なんか見つからない。
完璧な王子様だ。
そんなバニーが、俺なんかに欲情して唇半開きにしちゃって頬なんかも上気させてるなんて、そんなの、……ドキドキしないほうがどうかしている。

「……?どうかしました?」

あんまり虎徹が顔をじっと見つめてくるので、バーナビーは首を傾げつつ尋ねた。

「なんでもねぇよ、ただ……」
「ただ?」
「だっ!…………かっこいいなって」

バーナビーの目が見開かれてまんまるになって、それからふわりと笑った。
目が細められて、白い歯が零れて、とろけそうな極上の笑顔。

「……ほんと、今日はどうしたんです?虎徹さん。そんなに僕をおだてて……調子に乗りますよ」
「うぉッ?」

膝裏を掴まれてすっかり脱力していた脚を持ち上げられた。
浮いた尻の下にバーナビーの膝が押し込まれる。
バーナビーの膝の上に尻を乗せられ、腰が浮いた虎徹はぎゅっとシーツを握った。
片足の膝を折られ、ぐっと曲げられ膝が胸に付きそうな格好にされ、バーナビーの腕が固定する。
有無を言わさず開かれた脚の間にバーナビーの視線を感じて顔が熱くなる。
バーナビーの指先が陰毛を掻きわけ、虎徹の花弁を左右に割った。

「真っ赤ですよ、虎徹さんのここ」

つ…、と指先で裂け目を撫でられ、濡れた指先が赤く充血して膨らんでいる突起に触れる。
軽く撫でられただけなのに体温が上昇して、そこがじわりと濡れたのが自分でもわかった。

「あっ……、やだ、それッ……」

指先でぐりぐりと転がされて一気に股が熱くなる。

「……駄目って言いながら、腰、揺れてますけど」

指摘されて顔もぶわっと熱くなった。
ああ、けど駄目だ。気持ちくて自分からバーナビーの手に押し付けてしまう。
しかし突起をいじっていたバーナビーの指先はあっさりと逃れてしまった。中途半端に煽られて、燻った熱を持て余す。
どろどろに潤った裂け目をバーナビーの指が蜜を掬うように滑った。
わずかな異物感を感じ、中に指を入れられたのだと知る。

「痛いですか?」

虎徹はふるふると首を振った。指を埋めながら、バーナビが器用に前もいじってくれるおかげでむしろ気持ちがいいくらいだった。

「じゃあ、もう一本入れます」
「え、あ、ちょ……」

制止の声は聞こえたがあえて無視した。
いったん指を引き抜き、二本指を揃えて入口を探る。狭い入口は膜のようなものが邪魔して指を受け入れてくれなかったけれど、一本ずつくぐらせれば通り抜けることができた。
ぐっと奥まで指を押し込んでみたが虎徹の表情はあまり変化しない。
痛みは感じていないようだが、念のため尋ねてみた。

「痛くはないですか?」
「あ、うん」

その返事に少し安堵する。

「じゃあ少し動かしますね」
「あっ、待って……」

虎徹の声はまたも無視して、指を奥まで押し込んだまま中で二本の指を拡げるように動かしてみる。
様子を伺おうと虎徹の顔を見ると眉間に皺を寄せ、何やらうんうん唸っている。

「……?痛いんですか?」
「いや、痛くはないって、大丈夫だから」

指を入れたままの虎徹の入口は、受け入れることに慣れたようでそっと抜き差ししてみてもあまり抵抗はない。痛くない、というのも本当なのだろう。
バーナビーがもう一本指を増やそうとすると、それより先に虎徹の手が伸びてきてバーナビーの動きを阻止した。

「指、もういいから……いれて」



 
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