ヤンデレストーカー長谷部



私の本丸に、あまり刀剣はいない。私が新米だからとか、少数制の方がいいからとか、そういう理由ではなく、ただ単に私の力が弱いからだ。他の審神者なら刀剣を常に人間の姿にする事なんて訳ないことだろうが、私にとってはそれすらも気力、体力を奪われる原因で、40数振りなんて、とても顕現出来そうにない。政府もそれは分かっていながら、能力を扱える人材というだけで抜擢され、あまり胸を張って仕事をしているとは言えなかった。けれど、周りの審神者達は優しく、それなら今いる刀剣達を精一杯強くすればいいと励まして、演練を通して沢山訓練をつけてくれる。お陰で、少数精鋭ではあるが、だいぶ強化されたのではないかと思っている。



「今日も宜しくお願いします!」
「はい。厳しくいきますからね。」



特に最近は、ある一人の審神者がよく面倒を見てくれる。その人は既に何振りも能力を限界まで引き上げて実戦経験も多く、とても勉強になる、と厚が興奮しながら話していた気がする。失礼にならないよう、お辞儀をして顔を上げると、柔和な笑みを浮かべる審神者の後ろに珍しく一人の男が立っている。私の本丸にはいない、けれども、いろんなところで話を聞いた事がある。へし切長谷部だ。彼は、審神者の一歩後ろに立ち、こちらの様子を窺っているように見えた。



「今日は長谷部に指揮をとってもらいます。今までみたいに、優しくはいきませんよ。」
「え?あ、はい!」



へし切長谷部という刀は主である審神者には従順な男だが、主以外には狂犬以外の何者でもない。そう聞いた事がある。じろり、と私を見下ろすその目に、訓練を受けるのは私ではないのに怯んでしまいそうだった。ごくり、と思わず生唾を飲み込むと、男は慌てた様に笑顔を見せて、一礼してくれる。



「すみません。怖がらせるつもりはなかったのですが。本日は、どうぞ宜しくお願い致します。」



慌てて今一度頭を下げれば、男はにこにこと愛想の良さそうな笑みを浮かべていた。噂なんて所詮は噂。実際に目の当たりにすれば、なんて事はない。優しそうで良い人じゃないか。風の噂で聞いた事を信じ込み、勝手に怖がっていた自分を恥じた。そうこうしているうちに演練は始まったようで、刀同士が擦れ合う音や土を蹴る音が聞こえる。その様子を、私も集中しながら見詰めた。演練で訓練を受けるのは、何も刀剣ばかりではない。以前、演練をしていた時に私自身も集中するようにと言われた事がある。どうやら、私が集中すればする程、私の刀剣達の能力も上がるらしい。喧噪の中、目を閉じて、我が第一部隊の声だけを聞きとる様に耳を澄ませた。



「加州!」



和泉守の声がびりびりと響いてきて、思わず目を開けた。眩しい太陽の光に目が慣れず、一瞬目を細める。直ぐに目が慣れて目の前が開けてきたと思ったら、地に伏せた清光がへし切長谷部に刀を突き付けられていた。先程、私に向けて笑みを浮かべていた人と同じには思えない程、まるでその身に炎でも宿しているかのような瞳で清光を見下ろす様があまりにも恐ろしく、思わず清光を庇うようにして抱き締めた。口癖のように綺麗にしてね、と言って笑う清光の体には幾つも斬り傷が出来ていて、勿論、血も流れている。こんなになっているにも関わらず、震え一つないとは、流石と思わざるを得ない。ちらり、と様子を窺うように男に視線を送れば、一瞬、口角を上げてにたにた笑っているような気がした。



「大丈夫ですか?訓練はここまでに致しましょう。加州、平気か。」
「平気平気。それにしても、あんた容赦ないね。」
「手を抜くなと言われている。」
「手を抜く事と加減をする事は別でしょうに。ほら、主も。俺は平気だから。」



頭上から男の声が聞こえると共に我に返った。普段通り、笑って雑談を交わす清光に安堵しつつ、立ち上がって少しだけ距離を取る。眉間に皺を寄せたり、得意げに笑ってみせたり、私が一瞬だけ見た彼の表情は何だったのだろうか。私の気が動転して幻覚でも見ていたのだろうか。少しだけ嫌な跳ね方をする心臓を落ち着かせるように、何度か深呼吸をして息を整える。駆け寄って来た審神者に勝手な事をして申し訳なかったと謝罪をして、今日の演練は終了した。



「お怪我はありませんでしたか?」
「え!あ、あぁ、はい。私は大丈夫です。」



清光を手入れ部屋へと見送り、客間で休んでいるであろう審神者達の元へ向かおうとした矢先、へし切長谷部が声を掛けてきた。まさかいるとは思わず、びくりと体が跳ねてしまう。そんな私の態度に、彼は申し訳なさそうに眉を下げて頭を下げた。ただ驚いただけで、怖がっている訳ではないのだが、誤解させてしまったかもしれない。そもそも、客人に対して失礼な態度だっただろう。慌てて顔を上げるように伝えた。



「申し訳ありません。怖がらせるつもりはないのですが……。」
「す、すみません!ただ驚いただけで、怖がってるつもりじゃないんです。」



顔を上げてはくれたけれども、いまいち腑に落ちていないようだ。しかし、これ以上どう伝えて良いかも分からない。このまま黙っていたら、また謝ってきそうな雰囲気に居た堪れず、無理矢理笑顔を作って一緒に客間へと足を運んだ。私の後ろを従順に着いて来る様からは、演練の時のような恐ろしさは微塵も感じられない。これが、狂犬と言われる由縁なのだろうか。何だか緊張してしまって、足早に客間へと向かった。

***

「こんにちは。」



私の本丸では人数が少ない分、私も料理や掃除を手伝っている。大量の洗濯物を洗濯籠に押し込んで庭に運び、洗濯物を干していたら、突如として聞き慣れない声がした。現代のように、セールスが来る訳でもなし。突然来るのはこんのすけくらいで、一体誰だろう。洗濯物を腕でかき分けて、のれんのように持ち上げ、声のする方を覗き込んむと、そこには以前、演練で会ったへし切長谷部が立っていた。前に会った時と同じように、にこにこと愛想の良い笑みを浮かべている。私は慌てて洗濯物の前に回り込み、後ろ手に巻くっていた服の袖を元に戻した。



「こんにちは!何かご用ですか?向こうさんからは何も聞いていませんが。」
「はい。ああ、でも、これは俺個人の用事ですので、主には内密に願います。」



そう言って一輪の花を差し出された。不思議に思いながら彼を見上げると、どうぞ、と一言。数回、彼の顔と花を交互に見た後、恐る恐るその花を手に取る。あまり見掛けない形状をしているが、それを抜きにしてもあまり花には詳しくない。紫色の、鮮やかな色をしているが、一体なんという花だろうか。まじまじと見詰めていれば、その花は、と言って解説をしてくれる。



「あまり見掛けないかもしれませんね。オダマキ、というんです。西洋では獅子の強さは、オダマキの葉を食べているからだと信じられていて、紫の花の葉をこすりつけると勇気が出ると言われているんですよ。宜しければ、貴方に、と思いまして。」


人間の私でも知らない事を、彼はよく知っている。オダマキと呼ばれる花を見詰めながら、感心してしまった。きっと、彼の主に、いつまで経っても少人数の刀剣しか顕現出来ない私の話を聞いたのだろう。そんな話を聞けば呆れるか同情するかくらいだろうが、わざわざ励ましに来てくれた、という事なのだろうか。どうやら彼は彼の主と同じく、とても優しい性格をしているらしい。主以外には狂犬等と言われているようだが、やはり噂なんて信じられたものじゃない。主ではない私に、彼はこんなに優しくしてくれるのだから。



「ありがとう、あれ?」



嬉しくなってお礼を言おうと顔を上げれば、既に彼の姿はそこにはなかった。きょろきょろと辺りを見渡してみても誰もいない。もしかして、花を見過ぎていて相当時間が経ってしまっていたのだろうか。花を持ったまま、ぽつん、と立ち尽くす私に、少し遠くから厚の声が聞こえる。



「大将?何してるんだ、そんな所で。」
「え?あぁ、うん。さっき、この前演練で会った長谷部さんから花を貰って。お礼を言おうとしたらいなかったんだけど、見てない?」
「長谷部?見てないぜ。」



周囲をきょろきょろしながら、厚が私の側に来る。私の手の中にある花を少しだけ見ていたが、興味なさそうに再び周囲へと視線を移した。つられて私も周囲を見渡しながら、ふと入口に目が留まった。門は閉じているし、開閉する音は聞こえなかった。それは、門からは誰も出入りしていない事を示している。彼は一体、どこからこの庭に入って来たのだろうか。首を傾げていれば、厚が洗濯籠の中に溜まっている洗濯物を見付けて声を上げる。そういえば、洗濯物を干している最中だった事をすっかり忘れていた。一時的に、貰ったオダマキは縁側に置いて、洗濯を再開することにした。

***

「名前さん。」



夏も終わりが近付き、障子を開けて丁度いいくらいの気温になった。夕方にもなれば肌寒いくらいで、障子を閉めようかと立ち上がった時、庭の側から名前を呼ぶ声がする。私の本丸では、皆、私の事を名前では呼ばない。顕現して直ぐに自己紹介はするけれど、その後、主や大将と好き勝手に呼び始める。だから、久しぶりに自分の名前が呼ばれた事もあり、妙に新鮮だった。声の聞こえた方を見れば、縁側を挟んで直ぐの所に長谷部さんが立っている。どうして彼がこんな所にいるんだろうか。不思議に思いながら部屋を出ると、彼は私の側に近寄って、いつかの時と同じように一輪の花を差し出した。これなら、花にあまり詳しくない私でも知っている。



「ラベンダー?」
「はい。そろそろ、前にお渡しした花は枯れる頃だろうと思いまして。」



彼の言う通り、前に貰ったオダマキは既に枯れてしまって、机の脇には水だけ入ったガラス瓶が名残惜しげに置いてあった。どうぞ、と言って手渡された一輪のラベンダーは綺麗な紫色をしているだけではなく、どこか人を落ち着かせる良い香りがする。濃く、鮮やかな紫色をした一輪のラベンダーはとても綺麗で、思わず頬が緩む。



「ありがとうございます。オダマキも、凄く綺麗でした。」
「喜んで頂けたのなら、これ以上の事はありません。そういえば、こちらの逸話はご存知ですか?」



逸話というと、この前の様な、花言葉にまつわる話の事を指すのだろうか。いくらラベンダーはよく見て知っているからといえど、花言葉も知らなければ、逸話など知っている筈もない。素直に首を左右に振れば、にっこりと笑って、では、と話を続けた。



「ラベンダーという名の少女が少年に恋をしました。内気な彼女は告白もできず、ひたすら待ち続け、最後に1輪の花になった。この逸話からラベンダーには、貴方を待っています、という花言葉があるそうですよ。」



まじまじとラベンダーを見詰めながら、へぇ、なんて興味があるんだかないんだか曖昧な返事を零す。前にも、花言葉の由来を話していたが、それに一体どんな意味があるのか、彼がどんな意図を込めているのか、私にはいまいち理解が出来ない。俯き気味に花を見詰めていれば、視界の端、土足のまま縁側に足をかけているのが見えた。顔を上げてみれば、彼は土足のまま縁側に上がりラベンダーを持ったままの私の手を握り締める。



「夢物語のようですよね。一人の男を待ち続けて花になるだなんて。ですが、待ち続けて来る可能性があるなら救いもあると思いませんか?俺は、待つだけ意味がないのに。」
「?」
「なんでもありませんよ。」



言うが早いか、彼は背を向けて門を潜り抜けて、彼のいるべき場所へと帰って行く。その後ろ姿を見送りながら、一体、彼は何を伝えたかったのだろうかと考えてはみたものの、言葉の意図を汲み取る事は出来ない。手の中にある一輪のラベンダーが、自らを主張するかのように、その香りを漂わせていた。

***

あれからというもの、気が付くと一輪の花と花にまつわる逸話の書かれている手紙が置いてあった。決まった時間ではないけれど、いつの間にか私の部屋の前にある。その花を手に取り、眺めてから、彼らしい達筆な文字で書かれた、その花の逸話を読むのが私は好きだった。



「おや、主。上機嫌だね。」



部屋にも戻らず縁側に立ち尽くしたまま手紙を読んでいれば、側を通りかかった歌仙が歩み寄って来る。緩む頬を抑える事もせず笑みを浮かべたまま、一輪の花を歌仙に見せた。



「うん。花をね、貰ったの。」
「へぇ?それは……、確かクロッカスといったかな。花言葉は、青春の喜び、切望。紫色の場合は愛の後悔という意味もあるね。」



普段から風流だ雅だと騒ぐだけあり、花言葉など朝飯前のようだ。私の手の中にある紫色のクロッカスを見ながら、まるで頭の中に辞典でも入っているかのような正確さでクロッカスに関する情報を付け加えてくれる。



「誰から貰ったんだい?」
「前に演練で会った長谷部さんに。」



そういうと、歌仙はひどく驚いたように目を見開いた。とても、そんな事をするような男ではない。クロッカスをまじまじと見詰めながら、歌仙は呟いた。恐らく、私よりは彼に詳しいであろう歌仙が驚く程なのだから、きっとそうなのだろう。主でもない自分に、どうして彼がここまで良くしてくれるのだろ。歌仙の驚き様を見ていると、謎は深まるばかりだった。それでも、花は気紛れに届き続けた。アネモネ、テッセン、トレニア、カーネーション。花が届く度に、私は歌仙の元に行って、まるで子供のように花言葉を教えてくれとせがんだ。対照的に歌仙の表情はどんどん険しくなっていく。



「長谷部から花を受け取るのは止した方がいい。」



アイビーと呼ばれる観葉植物のような花を持って行くと、歌仙は厳しい表情をしたまま、やんわりと私から花を取り上げた。その花を見詰めながら歌仙は眉間に皺を寄せていたが、理由も話さず取り上げられては抗議をしてくれと言っているようなものである。これが贈り物でなければ話は別だが、何か意味があって贈られているのだから、それを無碍にするような真似は出来ない。表情を強張らせて理由を問い質せば、渋々ではあるが、歌仙が口を開く。



「主へと送られていた花には、他にも花言葉がある。オダマキには必ず手に入れる、ラベンダーには私に答えて、クロッカスには私を裏切らないで、アネモネには君を愛す、テッセンにはしばりつける、トレニアには欲望、カーネーションには私の愛は生きています。そして、主から取り上げたこのアイビーには、死んでも離れない。深読みのし過ぎかもしれないが、用心をするに越した事はない。長谷部とは接触を避けるべきだ。」

***

歌仙の忠告を受けてから、彼から花を受け取らなくなった。縁側に置いてある花を、見て見ぬふりをする。花が萎れて枯れた頃、新しい花が置かれても。それでも、花は贈られてきた。毎日違う花だったが、今では一つの同じ花だけが毎日毎日、縁側に置かれている。その花を見た歌仙が、突然声を荒げた。彼には会うなと忠告した筈だ、と。何を言っているのか分からない。私は一度たりとも彼には会っていないし、寧ろ、門を通しているのは歌仙達だと思っていた。



「……主、部屋を移そう。」



その日から、私の執務室は今までとは正反対の場所へと移った。暫くは、前の執務室の側には行かないように、と忠告まで受けて。それからというもの、彼から花を贈られる事はなくなった。いや、今でも贈られているのかもしれないが、私の元まで届く事はない。勿論、私は歌仙の考え過ぎだと思っている。何せ、あのへし切長谷部が主以外を眼中に入れている筈がない。もし、眼中に入れる事があったとしても、それは私のような力の弱い審神者ではなく、織田信長のようにカリスマ性のある主以外にいないだろう。布団の中に潜り込み、目を閉じれば、しん、と静まり返った静寂が訪れる。筈だった。静まり返っている筈の本丸に、がり、がり、と何かを引っ掻く音が確かに聞こえる。気のせいかとも思ったが、すぐ側で聞こえるその音に上半身を持ち上げて、障子に手を掛けようと振り返った時、月明かりに照らされた影を見た。



「っ!」
「名前さん、名前さん、そこにいらっしゃるのですか。お可哀想に。今、助けて差し上げますよ。」



障子越しに見える影の姿形が、彼のものとそっくりだった。思わず息を殺したが、どうやら遅かったようで、障子越しに見える影がゆらゆらと揺れながら私の名前を呼ぶ。その声で確信した。彼は、私の知る余所のへし切長谷部である。障子の前で何かを引っ掻く音が激しくなった。がりがりがりがり、何かを爪で剥ごうとしているような、それでいて障子の木を削るような、そんな音が耳に響く。なぜ、彼がここにいるのだろうか。なぜ、私がここにいる事を知っているのだろうか。なぜ、どうして。口に手を当てて、今更ながら気配を押し殺してはみたものの、がりがりと引っ掻く音に加えて、どんどんと障子を叩く音まで加わる。



「忌々しい。こんな札を貼った奴は一体どこのどいつでしょうね?これを剥がしたら、貴方を連れて真っ先にそいつを殺してやりますよ。貴方をこんな目に遭わせるなんて、考えられない。俺の贈った花だって、あんなに喜んでくださっていたのに、貴方から俺を引き離した奴が憎いでしょう?俺は、貴方の喜ぶ顔が見たいばかりに花を贈っていただけなのに。いえ、そうではありませんでしたね。貴方が喜ぶ顔が見たかったのは本当ですが、あわよくば、俺の気持ちに気がついてくれれば、とも思っていました。少し、分かり辛かったかもしれませんね。ですが、貴方ならいつかは俺の気持ちに気付いて応えてくれると思っておりました。名前さん、名前さん名前さん名前さん名前さん。貴方は、力は弱くとも何よりも刀剣を大事になさっている。自分の身を差し出しても良いと思える程に。その寵愛が、俺一人に向けばどれだけ良いかと、出会った時からずっと考えていました。ですが、貴方は俺の主ではなかった。所詮、俺達は道具ですから自分で主を選ぶ事は出来ない。しかし、人の身を得た今、俺が主を選んだって何も問題はありませんよね?今の主はもうすぐ死にます。俺が刀に戻った暁には、俺を貴方の物にしてください。貴方は俺だけの主です。貴方だけが俺の主です。俺の気持ちに応えてくれますよね?」



がり、という音を最後に、ゆっくりと障子が開いた。私へと伸びて来るその腕には鮮血がべったりとくっついている。それが誰のものなのか、考えたくなかった。腰が抜けそうになりながら後退りをしても、恐怖で動きの鈍い私なんかよりも彼は早く、ぬめったその手で私の腕を掴んだ。



「行きましょう。俺を縛る奴はもういないんです。後は、貴方を縛る連中から貴方を解放するだけ。この本丸に残っている連中を殺して、貴方をこんな狭い部屋に閉じ込めた奴も殺して、全部なかった事に、ね?そうすれば、貴方は俺だけの主で、俺は貴方だけの物だ。貴方の望む事ならば俺が何でも叶えて差し上げます。ご随意にどうぞ。」




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -