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ディオがお留守番


「火の元には注意してね。それから寝る前に戸締りの確認ね。呼び鈴が鳴っても簡単にドア開けちゃ駄目だよ。ドアスコープ見てから、ちゃんとチェーン掛けたまま出ないと「いいからさっさと行け!」」



家を1日空けることになった。今まではディオが心配だから、遅くなっても必ず家に帰る様にしていたのだけれど、ゼミの合宿となると私の我が儘ばかりも言っていられない。仕方なしに合宿に行くことにはしたけれど、せめて家を出る前にディオに最低限の注意を促しておかないと、と思ったがディオは鬱陶しそうに顔を歪めていた。



「言われなくても分かってる。早く行かないと遅刻するぞ。」
「でも、一応保護者代わりだし。」
「そんなに心配されるような歳でもない。」
「ディオはまだ子供だよ。心配くらいさせて。」



頭を撫でると、子供扱いするなと言わんばかりに睨み付けられる。まぁ、そんなのは日常茶飯事なのであまり気にしないけれど。わざとらしく気付いていないふりをして頭を撫でていれば、諦めたのか小さな溜め息が聞こえ、弱々しく服の裾を掴まれた。



「……そう思うなら、最初から僕を置いていくんじゃあない。」



合宿なんて行かなくてもいいや。



(ディオを置いて行ったりなんてしないよ!もう合宿休む!)
(ええい!うるさい!自分の言葉に責任を持て!)


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