jojo | ナノ




承太郎とオカルト2


→ホラー苦手な人は見ない方がいい



私は家に帰ろうと夜道を歩いていた。ふと背後に気配を感じた感じ振り返ると、黒っぽい服を着た男が後ろを歩いている。暫く歩き続けたが、男の足音は消えず、まるで私の後をつけているかのようだった。まさかとは思ったものの少し怖くなった私は歩みを速め、近くのコンビニに駆け込んだ。コンビニで暫くの間、雑誌を読む振りをそて様子を窺っていたが、コンビニの中に男は入ってこない。どうやらコンビニを通り過ぎて行ったようだ。自分の思い違いであったかとほっとした私は、簡単な買い物を済ませてコンビニを出た。ところが、コンビニを出て数分進んだ途端に背中に強烈な激痛が走る。振り向くと先程の男が自分の背中に大きな包丁を突き立てていた。男はコンビニの通り過ぎたのではなく、コンビニの脇の物陰で隠れて私が出てくるのを待ち構えていたのだ。私の意識はだんだん遠退いていった。ここで、私は全身に汗をびっしょりかいて目を覚ました。全ては夢だったのだ。嫌な夢を見たなと思ったが、すぐに気を取り直し家を出ると、ごく普通の平和な一日を過ごした。

***

ところがその夜、家路についた私は背後に気配を感じ、そっと後ろを振り返った。見ると黒っぽい服装の男が私の後ろを歩いている。まるで後をつけているかのようにして。私は恐怖に震えながら夢と同じコンビニに駆け込むと、店内から携帯で承太郎君に電話し、このままでは殺されるから迎えに来て欲しいと頼んだ。承太郎君は最初「何を馬鹿なことを」という感じで話を聞いていたが、私のあまりにも真剣な口調で話すので、車で迎えに来てくれることになった。私はコンビニの中で雑誌を読む振りをしながら待ち続け、やがて承太郎君が迎えに来ると二人で一緒にコンビニを出た。そして、二人は夢の中で男が隠れていた場所の近くを避けて歩き、無事に承太郎の車まで辿り着いたのだ。これでもう大丈夫と安心した私は、あの男はどうなったのかと気になり後ろを振り向いた。すると、なんとあの男は私から数メートルの場所に立ち、恐ろしい形相でこちらを睨んでいるではないか。驚いた私は急いで車に乗り込む。すると、その男は一言、こう叫んだ。



「夢と違うことすんじゃねーよ!」



――――
正夢 という怖い話を元にさせて頂きました。


[戻る]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -