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3部太郎女体化


「承太郎って胸大きいよね。」
「邪魔なだけだぜ。」
「えー。」



ジョースターエジプトツアー御一行様は現在ホテルに停泊中。お風呂が大きいという理由で承太郎と一緒にお風呂に入っているのだが、改めて見る承太郎の体型は文句のつけどころがなかった。胸は大きいのにお腹にも足にも無駄な肉はついていない。腰まで伸びた黒髪も艶があって綺麗だし、女も男も魅了する彼女は伊達ではないな、と見惚れてしまった。そんな承太郎と、こんな風に一緒にお風呂に入れるなんて、ちょっと前の私からしたら考えられないことだ。感慨深い。



「別に俺は名前くらいで構わねェ。」
「喧嘩売ってる?負けると思うけど買うよ。」



向かい合って浴槽に座っていると、承太郎が私の胸を指差した。お世辞にも大きいとは言えない私の胸。承太郎に悪意がないことは分かっているのだが、それが余計に虚しい。隠す様に膝を折って胸を隠した。いくら女同士といえど、浴槽に手をついて堂々とし過ぎている承太郎は少し恥じらいとか慎みというものを覚えるべきだ。恨みがましく承太郎(の胸)を見詰めていたら、一ついいことを思いついた。



「ねぇ、ちょっと触ってもいい?」
「…………。」
「ちょっとだけ、先っちょだけ!」
「その言い方止めろ。」



怒鳴られた。そんなに大きな声出したら、部屋で待ってる花京院にも聞こえちゃうじゃん。文句は流石に噤んだけれど、距離は着実に詰めていって承太郎を浴槽の隅に追いやる。二人で入っている浴槽はそう広くないから、すぐに距離を縮められる。承太郎も承太郎で逃げる気もないらしい。どことなく呆れている気はするけれど。



「…やれやれだぜ。」



あんまりにも嫌なら止めておこうと思って承太郎に視線をやったのだけれど、彼女は諦めてしまったらしく、お決まりの台詞を口にしていた。それを了解と心得て、豊富な胸に手を伸ばす。掌を命一杯開いて揉むと、むにむに柔らかい。なんだこれ。私の知ってる胸と違う。凄い。気持ちいい。触るだけっていったけど、これは顔を埋めたくなるやつや。駄目かな。邪心が顔を出し始めたところで、承太郎に腕を振り払われる。ばれたかと思った。



「あんまり揉むな。」
「え、だってこれ。承太郎……。凄いよ!」
「………。」



力説したところで、元より巨乳の承太郎には分からないことだろう。残念に思いながらも身を引いて、そのまま自分の胸を揉んでみる。嘘です。揉むほどなかった。辛い。



「…何してる?」
「承太郎は自分の育ちの良さを感謝するといいよ……。」

***

花京院典明は困惑していた。年頃の女二人に男一人という部屋割にも悪意を感じるし、お風呂場から聞こえる女性特有の楽しそうな声も、こんな境遇においては体に毒だとしか思えない。まぁ、承太郎や名前は一般的な女性よりも大人しいところがあるし、あまり声がはしゃいでいる訳ではないが、外国の、それもそんなに高いホテルじゃない。聞きたくなくとも話し声はすぐ聞こえてしまう。先程から胸がどうとか聞こえてしまって、あまりそういうことに耐性のない僕はそわそわと落ち着かない。いっそのことポルナレフやジョースターさん達の部屋に、と思ったのだが。



「承太郎の体って癖になっちゃいそうだね。またシてもいい?」
「……やれやれだぜ。」



ど う い う こ と だ よ !

混乱する僕を余所に二人は普段と変わりない様子でお風呂場から出てきてしまった。僕はそんな彼女達から目を逸らすのに精一杯。次に入っていいよ、なんて言われたって、そんな、もしかして、その、あの、二人が、致した、かもしれない、お風呂に、僕が入るだなんて…ッ!僕は適当な言い訳を並べて慌てて部屋を出た。ああ、次からどんな顔して二人に会えば良いんだろう…ッ!


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