sbms | ナノ
シスコンノボリとクダリ

→サブマスの妹
→彼氏はインゴ



「ノボリ兄さん、お正月料理の作り方教えて。」



そう言われ気合いを入れて台所に立ったのがつい先程でございます。ウキウキした様子の名前はわたくしの説明を受けながら慣れない手つきで野菜を刻んでいます。少々危なっかしい手つきではありますが、たまに作ることもある為に今のところ順調に進んでおります。



「珍しいですね。名前が料理など。」
「そうかな?たまに作るよ。」
「わたくしに聞いてまで作らないではないですか。」
「んー、確かに。」



どのような心境の変化か知りませんが、良いことであります。これを気にわたくし達兄に夕飯でも作ってくれるようになると嬉しいですね。名前の手料理を食べれるわたくしとクダリは何と幸せ者でございましょうか。と言いますか、何処の馬の骨とも知れない輩に名前の手料理を食べさせるなど言語道断でございます!



「ふふふ……。」
「上手く出来るかな?出来たらインゴさんに作ってあげたいなぁ。」



い、今、何とおっしゃいましたでしょうか!?いえ、良い子の名前のことです。わたくしの聞き違いに違いありません。そうです、年末の疲れも相まって聞き違ったに違いないのです。わたくしは一体何をしているのでしょうか。幼い頃に「大きくなったらノボリをおよめさんにするー!」と言っていたではないですか。



「名前?今なんと……?」
「ん?いや、だからインゴさんに作りたいって。」
「なっ!なぜです!?なぜインゴに!」
「え、いや、だってインゴさん和食好きみたいだし。やっぱり好きな人には自分で作った物を食べてほしいし。」
「!?」



あ、あのタラシが!!!わたくしの可愛い可愛い、それはもう手塩に掛けて育ててきた名前を掻っ攫ってゆくつもりでございますか!?ゆ、許しません!わたくしはインゴと名前の交際など許しませんよ!!!雑煮を煮ていた火を消し、わたくしはそそくさとその場を立ち去りました。



「ちょ、ちょっと!ノボリ兄さん何処行くの?まだ終わってないよ?」
「インゴとの仲を取り持つ為の料理に教えることなどございません!」
「えぇ!?そんなこと言わないでよ!」
「名前の初めても名前の味を知っているのもわたくし達だけで十分です!名前の初めてはわたくしのものでございますううう!!!!」
「うん、ノボリその言い方ダメ。」



わたくしの叫び声を聞いてか、クダリが台所に駆けつけました。しかし、そんなことどうと言うこともありません!そんなことよりも名前の純潔を守ることが最優先でございます!



「クダリ兄さん!」
「名前大丈夫?ノボリ、その言い方誤解招くからダメ。」
「間違えられても構いませんが?」
「止めてよ!ノボリ兄さん気持ち悪い!ポッポ肌だよ!」
「なっ!?き、気持ち悪い!?」



名前がわたくしを気持ち悪いなど…!この口の悪さ!インゴのせいでございますね!本当にあの泥棒猫!わたくしの名前に一体なにを吹き込んでやがっているのでございましょうか!まさか!もう名前といろいろ済ませてしまっているなんてそんな「ノボリ、全部声に出てる。気持ち悪い。」



「なぜインゴなのです!?わたくしをお嫁さんにしてくれるのではないのですか!?」
「ノボリそれでいいの!?」
「それは小さい頃の話でしょ!いつまでも子供じゃないの!それにインゴさん少し口悪いだけで優しいんだから!」
「確かにそこも大事だけど、突っ込むところそこだけじゃないよ!名前!」
「名前の初めてをインゴに捧げるつもりでございますか!?あのような女性を食い漁っている様な男にですか!?」
「エメットから聞いてるインゴと話違うけど!?」
「そんなのノボリ兄さんに関係ないでしょ!それにインゴさんそんなに女遊びしてないよ!エメットさんの方が酷いんだから!」



名前を説得するには暫く時間が掛かるでしょう。ですがわたくし諦めません。絶対にインゴという魔の手から名前を救ってみせます!!!




(何度言っても分からない妹には実力行使でございます!)
(ぎゃあああ!!気持ち悪い止めて止めて!)
(ノボリ!妹襲うとか信じられない!)
(クダリ兄さん助けて!やだやだノボリ兄さん怖い!)



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -