Kazuki Chiba

クリスマスの思い出 PAGE.1


クリスマスイブ。

君はバイトがあると言って、サッカー部のパーティに参加しなかった。

俺は元々、ああいう騒ぎは苦手だ。

君がいないなら、なおさらだ。

本音を言えば、参加したくなかった。

しかし、主将という立場上、そういう訳にもいかない。

当日、本当に気が重かった。

君の笑顔が見たかった。

本当にそう思っていた。

俺の願いが通じたのか?

君の笑顔が見れた。

それは俺に対してのものではなかった。

それでも嬉しかった。

いつもとは違う君のその姿を俺は独り占めしたいと思った。

だから、君がバイトを終わるのを待っていた。

君には『帰り道』と話したが、そんなわけはない。

ずっと待っていたんだ。

帰り道、君は俺の肩が濡れているのを心配してくれた。

心から願った。

君を独り占めしたいと。

その瞬間、迷うことなく君の肩を抱いた。

君は驚き、逃れようとしたが俺は離さなかった。

俺は心に誓った。

君を離さない…

そしていつの日か俺の気持ちを伝えよう。

君を愛してると…



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