Kazuki Chiba

あなたの言葉 PAGE.1


私は中学3年。

女の子だけど、サッカーが大好き。

見るのはもちろん、プレーするのも。

でも学校には女子サッカー部はない。

地元のサッカーチームに小さい頃から入っているので、毎日そこで練習している。

私がサッカーを始めたのは一つ上のお兄ちゃんの影響。

お兄ちゃんは陵泉高校のサッカー部に入っている。



今年のインターハイ。

陵泉は予選を突破し、出場する。

私はお兄ちゃんの応援に出かけた。

お兄ちゃんは1年だけどレギュラー。

目一杯、お兄ちゃんの応援をしていた。

すると私の目は、一人の人に釘付けになる。

その人の姿を夢中で追った。

この日、私は決意した。

あの人と一緒にプレーがしたい。

陵泉のサッカー部に入ろうと…



試合後、家に帰ってきたお兄ちゃんに陵泉サッカー部に入りたいと伝えた。

でも理由は告げなかった。

お兄ちゃんには反対された。

女子は公式戦には出れない。

それに男子に混じってやるのは楽じゃないと。

でも私は負けなかった。

お兄ちゃんは最後にこう言った。

「監督のOKが出たら、入ってもいい。」



翌日、監督にきいてくれたお兄ちゃん。

結果はOK。

ただし、男子と区別はしないから、覚悟しておくようにとのことだった。



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