LOVE DETERMINATION
第2章
充実の交差点(side Saionji) PAGE.2
俺は生徒会長とサッカー部主将の二役をこなすことになった。
どちらも大変だが手は抜かない。
俺自身がそれを許さないからだ。
今年もインターハイも選手権も予選突破できなかった。
ただ、雅弥がいるからだろう。
去年よりは確実に強くなっている。
俺に残された時間はあと一年。
必ず国立へ行く。
3年への進級を控えた春休み。
俺は雅季と雅弥に家に招待された。
今までにも何度か行ったことあるが、それは雅季だけだったり、雅弥だけだったりとどちらか一人だった。
今回は初めて、二人に招待された。
いつも招待される時は、西園寺家執事の御堂さんが送り迎えをしてくれる。
俺はいつも断るのだが、御堂さんは俺以上に頑固なのか、執事としての仕事に対する姿勢なのか、絶対に譲らない。
今日も迎えに来てくれた。
俺は二人に呼ばれたことが気になり、御堂さんに尋ねた。
「御堂さん。今日は何かあるんですか?二人に呼ばれるのは初めてなので…」
「一樹様、それは着いてからのお楽しみになさってください。」
御堂さんはニコッと微笑んだ。
この笑顔か…
ダメだ…
御堂さんは教えてくれそうにない。
俺は仕方なく到着するのを待つしかなかった。
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