Kazuki & Mizuki Chiba

BETWEEN KAZUKI & MIZUKI PAGE.3


「鍵谷さん、何かあったのか?最近元気がないようだが。」

(やっぱり気付いてたんだ…)

「一樹先輩…」

私の目には涙が溢れていた。

「鍵谷さん、話してくれるな?」

私は小さく頷き、これまでのことを話した。

話し終えると、一樹先輩は私の頭を優しくなでてくれた。

「辛かっただろう。もう心配しなくていい。俺が何とかする。」

「一樹先輩…」

「鍵谷さん、この話、瑞樹にもしてもいいか?あいつにも協力してもらおうと思ってる。」

「はい…一樹先輩におまかせします。」

私の返事を聞くと、一樹先輩は瑞樹先輩を中に入れ、説明した。

「何だよ?それ!そいつ見つけ出したら、俺がぶっ飛ばしてやる!」

いつもニコニコしている瑞樹先輩からは想像がつかないくらい恐い表情に私は驚いた。

「樹々ちゃん、俺たちに任せろ。一日でも早く犯人探してやるからな。」

「ありがとうございます。心強いです…」



翌日から時間の許す限り、瑞樹先輩が私の傍へとやってきてくれるようになった。

一樹先輩はそんな私達を離れた所で見ている。

いつも瑞樹先輩が隣にいるせいか直接的な嫌がらせはなくなった。

でもいない時にはまだ嫌がらせは受けていた。

そして、私は呼び出しの手紙を受け取る。

そこには放課後、一人で来るようにと書いてあった。

迷った私は、一樹先輩に話した。

「犯人を捕まえるチャンスだ。心細いだろうが、一人で行ってくれないか。俺と瑞樹は離れて様子をうかがう。絶対に危険な目にあわせはしない。」



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