Yusei Kondo

春風に乱れて PAGE.5


日曜日。

近藤先輩とデートの日。

朝早く起きて、お弁当の準備をする。

(近藤先輩、たくさん食べるからいっぱい用意しないと。)

慌ただしいものの、先輩のために作ってると思えば、何だか嬉しい。



待ち合わせの場所に行くと、先輩はすでに来ていた。

「先輩、お待たせしちゃってすみません。」

「ん?いや、俺も今、来たとこだ。それにしてもすごい荷物だな?半分持つよ。」

「ありがとうございます。じゃあ、これお願いします。」

目的地に着いた私達。


「なぁ鍵谷。俺はお前に指定されてこれを持ってきたが、まさか…」

先輩がカバンからグローブ2つとボールを取り出した。

「はい。そのまさかです。先輩とキャッチボールがしてみたかったんです。」

早速、グローブを借りてキャッチボールを始めた。

「おっ、鍵谷。結構上手いな。」

「ふふっ。先輩、私こう見えても運動神経はいいんですよ?」

「運動部に入ってないのが惜しいぐらいだよ。」

「まぁ、料理が一番好きですから。先輩、随分と褒めてくれますね?褒めても何もでませんよ?」

「えーっ?出ないのか?」

「冗談ですよ。後でいっぱい出しますから、安心してください。」



お昼が過ぎたのでお弁当を食べることにした。

「お待たせしました。先輩、どうぞ。」

「…鍵谷、量がすごくないか?小学生の時の運動会ぐらいあるぞ。」

「だって、先輩、たくさん食べるでしょ?」

「まぁな。食べていいか?」

「どうぞ。」

「いただきま〜す!」

近藤先輩は、嬉しそうにお弁当を食べてくれる。

そんな先輩を見ている私も嬉しい気分でいっぱい。

あ〜んなにあったお弁当が空っぽになった。

「ごちそうさま!やっぱり鍵谷の弁当は最高だな。」



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