西園寺家新春特別企画 PAGE.4
羽根つき大会から数日後。
私は西園寺家のホールに立っていた。
壁に飾っている大きな写真を見て、クスクスと笑う。
右の頬に×印がついた雅季くん。
左の頬に花丸がついた瞬くん。
両目と口の回りに○がついた裕次お兄ちゃん。
ネコのヒゲがついた御堂さん。
同じヒゲだけど犬のような修一お兄ちゃん。
おでこに三本のシワ、チョビヒゲ、頬にグルグル…バ○ボンのパパみたいな柊さん。
真っ黒で誰だかわからない人。
そしていつも通りの笑顔の私。
そう。この写真をホールに飾るのが私からのお願いだった。
「さぁて、これはどうしようかな?」
私の手元にはみんながかいたお願い事の紙がある。
それぞれ、書き方や表現は違うものの、同じ内容だった。
(まったく。みんなへのお願い事って言ったのに、全部私宛てじゃない。)
要約すると『(僕、俺、私)の恋人になって欲しい。』
う〜ん。みんな好きだから困っちゃう。
私が勝ったからお願いをきいてあげる必要はないんだけど…
せっかくだから、選んじゃお!
もちろん、あみだくじで…
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