Special Project

西園寺家新春特別企画 PAGE.3


修一お兄ちゃんの姿を見た雅弥くんは気を引き締めた。

「よっしゃー!柊、やるぞ!」

最年長の柊さんが気合いの入った雅弥くんに勝てるはずもなく、あえなく惨敗。

また雅弥くんはおもしろく墨を柊さんに塗った。

みんな笑わないようにとなんとか堪えている。

でも限界…

意外にも雅季くんが最初に吹き出した。

「ご…めん。ひいら…ぎさん…ハハハハハハ!」

それにつられ、みんな大笑い。

「…いいんです。私は…」

明らかに落ち込む柊さん。

西園寺家を出ていくって言わなきゃいいけど…

さぁ、いよいよ、決勝戦。

私と雅弥くんの勝負。

雅弥くんはいつになく真剣な表情。

「樹々、俺は修兄みたいに手加減はしないぜ?」

「ふふっ。私もね。」

さすがは雅弥くん。

スポーツマンだけあって上手。


(だから、負けないわよ!)

雅弥くんの健闘むなしく、私の勝利。

みんな、唖然としていた。

雅弥くんは私に負けたのが悔しくて、言い訳する。

「今のは手加減してやったんだ。次は本気出すから、もう一回やろ?」

「うん。いいよ。」

その後、このやり取りを二度繰り返した。

つまり4回したけど、全部私が勝った。

当然、負けた分だけ墨を塗ってるわけで…

「雅弥くん。もう墨、塗れないよ?」

「くやしい!!!!何で樹々に勝てねぇんだよ!?」

「ふふっ。ごめんね。私、バドミントンの中学チャンピオンなの。」

『え〜っ!!!』

全然の叫び声が聞こえた。

「だから、羽根つきも得意なんだよね〜。ということで私の優勝!みんな、お願い聞いてね?」

あちこちから『ズルい』の声がしたが、お構い無し。

始める前に、全員がお願い事を書いた紙を集めていた。

私は自分の書いた紙を取り出す。

「私からみんなへのお願いは…」



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