共作

作詞講座の課題で共作で作品を完成させるというのがありました。
これはあらかじめ先生が一番の歌詞を書き、その続きを書くというもの。

今まで共作なんてしたことなかったせいか、何度も先生が書いた一番の歌詞を読み返しましたが、どう考えても一番でストーリーが完結してしまっているような気がして、その続きを書くというのがしても難しく感じました。
もちろん字数も一番の歌詞に合わせなければなりません。
良いフレーズが浮かんでも字数が合わなければ使えません。
類似した別の言葉に置き換えと意味が分からなくなったりしてしまいました。
そうなってくるとますます難しくって頭を抱える状態です。それでもこれを完成させなければ次へは進めません。
無い知恵を絞って、毎日考えて…。

一ヵ月後、なんとか作品を完成させることができました。でもその完成したものに自信がありませんでした。

悩んだ末、思いついたのが誰かに見せて批判してもらったらどうかでした。
あっちこっち電話をかけまくった結果、直接会って作品を見てくれる友達がみつかりました。

数日後、友達に僕の書いた作品を見てもらいました。
ここはこうしてみたら?とか、これは意味が分からないとか、そんな感じで友達の意見を聞きました。
でも、あくまでも自分で完成させなければ意味がないことはよく分かっていましたから、最終判断は自分でして、少し手直しして、自信の持てる作品が完成しました。

別れ際に友達は「この企画を聞いた時は正直、無理かなって思ったけど、今日、君から話を聞いて、実際に作品も見せてもらって思ったんだけど、君ならできそうな気がしてきた。才能あるから頑張って!」と言ってくれました。
その言葉を聞いた時、こんな自分でも応援してくれる人がいるんだと実感できたし、とても嬉しく感じたのを今でもよく覚えています。

そして更に一ヵ月後、課題の結果が返ってきました。さすがに一回目の課題の時とは違い、今回は封筒を開くのに戸惑うことはありませんでした。今回は自信があったし、とにかく早く結果が知りたかった。

僕は期待に胸を膨らませながら封を切った。
「以前の学習が活かされていなく、作品に深みが無い」簡単にまとめると、これが先生の評価でした。
もう慣れてしまったのか、一回目の課題の時のようなショックはありませんでした。
冷静にどうしたら先生を唸らせるような認めてもらえる作品を書きたいと考えるようになりました。そんな作品が書けるように頑張ろうと改めて心に誓いました。

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