佐貫駅〜土浦駅A

牛久駅へ戻って来た僕はちょっとイライラしてた。
牛久大仏へ間違えて行ってしまったために、無駄な時間を使ってしまった。
それに往復運賃の千円もお金の無い僕にはイタイ出費。
だからといって、誰かに愚痴を聞いてもらえる訳もなく、僕はイライラ感を静めるかのように、再び国道6号線を土浦方面へ向けて歩き出すことにした。


ひたち野うしく駅入口まで来ましたが、もうバスがあるかないかを調べに駅まで行く気分ではありませんでした。
疲れとかいうよりは、なんか面倒くさいし、どうせまたバスなんか無いだろうから。
この時は、こうなったらトコトン歩くみたいな感じでしたね。
そんな折、突然、雨が降り出してきました。
もう今日はとことんツイていないね。
僕のイライラ感は更に増していきました。

荒川沖駅を過ぎた辺りから僕の股がヒリヒリしてきました。
どうやら股ズレになってしまったようです。
あまりの痛さに2、3歩進んでは立ち止まるを繰り返すほどでした。
こうなったら仕方がない、大股歩きで歩きました。
知らない人が見たら、なんだコイツと思うだろうけど、もうそんなのいちいち気にしていられません。
僕は、道路の看板を頼りに土浦を目指し続けた。

牛久駅から10キロぐらい歩いた頃、とうとう体力的に限界になりました。
雨模様とはいえ、蒸し蒸しする暑さだし、股ズレに加えて足が痛いし、もう踏んだり蹴ったり状態。
そんな中、フラフラしながら歩いていると、目の前にバス停がありました。
時刻表を見ると「土浦駅行き」と書いてあります。
僕は、あ〜助かったと思った。


バスに乗って土浦駅へ到着。
携帯電話で予約した宿へ向かう途中、「よってらっしゃい、見てらっしゃい」の呼び込みが多数あり。
どうやら予約した宿は安い宿なので、繁華街のど真ん中にあるみたい。
遊べるほどのお金もなければ気力も無し。
僕は、呼び込みのおじさん達を避けながら、宿へと向かった。

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