柏駅〜佐貫駅@

今回の旅の中で一番キツく感じたのは、柏駅〜佐貫駅間でした。

この日は、柏駅からバスで北柏駅入口のバス停まで移動しました。
そして、ここから我孫子駅入口行きのバスに乗換える予定でした。
ところがまたもや本数が一日に数本しかなく、泣く泣く歩くはめになりました。

常磐線の線路と平行して走る国道6号線を取手方面へ進みます。
この日の天気は快晴。
太陽は真上にあります。
気温は30度近くはあるかもしれません。
まだ梅雨明け前だというのに、まるで真夏のようにとてつもなく暑い。
僕なんかは自由気ままな旅かもしないけど、一日中野外で働いている人はもっと大変なんだろうな〜と考えながら歩いているうちに、我孫子駅入口の看板が見えてきました。
通常なら、駅へ行って取手方面へ行くバスがないか調べたかったのですが、今いる国道6号線から脇道に入って駅までちょっと歩かなければなりません。
駅へ行ってみたはいいが、もし取手方面へ行くバスが無かったことを思うと、少しでも無駄な距離は歩きたくないと思ってそのまま歩き続けました。

しばらく進むとバス停がありました。
僕は時刻表を確認しました。
バスは2時間以上待たないとありません。
バス停の回りには、日陰になるような建物は何もありません。
この暑さでバスが来るまで待つのは熱中症や日射病になる可能性があります。
やっぱり歩けっていうことなんですかね。
もう笑う気力も怒る気力も湧いてきません。
炎天下の中、立っているだけでも体力を消耗する中、僕はフラフラになりながらただ黙々と歩き続けました。

10キロぐらい歩いた地点で利根川が見えてきました。
この利根川に架かる橋を渡ると茨城県取手市に入ります。
ところがこの橋がとてつもなく長かった。
距離にしたら1キロはあったかもしれません。
歩いても歩いても景色はあまり変わらず、距離も進んでいる感が無いような錯覚に落ちます。
僕の気力と体力は限界に感じてきました。
橋を渡りながら「もう無理…絶対に無理」と何度も一人で呟きながら渡りました。

橋を渡り終えると茨城県取手市に入りました。
これで東京から数えて二県を超えたことになります。
でも前回の松戸市に入った時のような一瞬の感動はありませんでした。
なぜなら、もう本当に体力的に限界でしたから、喜ぶよりも休みたい方の気持ちが強かったんです。

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