少年軍人
Mission3 情報を集めよう


※通信機で会話(ry


「こちらタガ。何か色々流れ着いてるのを発見」
「お!」
「何がある?目についた順で良いからどんどん言え」
「あー…布の切れ端っぽいものと木片が多い。あと…瓶。ブランデーとかウイスキーとかの奴な。それから…ん?ちょっと待ってろ」
「何かあった?」
「海に…岩場にぼろっぼろの船が引っかかってる。難破船ぽいな。引き上げて中漁ってみるか」
「お!良いじゃん」
「こちらヒロキ。タガを見付けたから手伝う」
「ヒロキがいるって事は西?私近いかも」
「どこかの島なのかな。わりと小さくない?」
「それは思った」
「亜熱帯ぽいけど新種の生物やら植物が多い…で、島」
「当てはまるところに心当たりある奴いるか?」
「…」
「…無言やめろよ」
「じゃあ『しーん』」
「小学生か」
「…ねえ、さっきからざぶざぶばしゃばしゃ言ってんの、タガちゃんとヒロっち?」
「おー、今、船を、引き揚げた、ところだっ」
「…帆船、だ」
「帆船?何でまた…モーターとかついてないのか?」
「…ない。風力だけで動かしていたと思われる」
「へー、珍しいな」
「死体発見」
「!」
「船員か?」
「髭をもっさりたくわえた彫りの深い顔したオッサン。麻のシャツに黒の…綿か何かのズボン、サンダル。腰にサーベルさしてる」
「サーベル?」
「銃刀法ないのか」
「それにしたって剣なんか選ぶか普通?」
「マスケット銃、火薬、砲弾、剣…武器庫だと思われる」
「…思い切り武器だな」
「マスケット銃って…古くない?」
「他なんか…」
「…え、」
「ん?ヒロキ、どうし…――はあ?」
「えっ何なに?」
「何か見付けたのか?」
「…」
「…」
「おーい?」
「タガちゃん?」
「…いや、…戻ってから話す」
「そう?」
「んお!こちらオト、タガちゃんとヒロっち見付けた!私も家捜しまーぜてっ」
「オトさん、ナイフ見付けたよ」
「頂戴!」
「はいよー」
「こちらウサ、ケイどこ」
「あ、こっち」
「…何それ?」
「さあ…虎?」
「疑問系かよ」
「んー…赤毛の虎って聞いた事あるか?」
「ねえよ」
「赤いの?」
「赤い。で、柄は黒だから、カラーリングが少しかっこいー」
「つーかでけえ。運び辛そうだな…ああ、それで呼ばれたのか」
「そういう事」
「オトさんナイフ持ってるんだろ?トシキに皮剥いでもらって、敷物にしようぜ」
「敷物か。良いな」
「綺麗に剥ぎ取ってやるから楽しみにしてな」
「んじゃ、俺達はこの赤い虎持って戻るわ」
「そか。おつー」
「お疲れ」
「タガとヒロキ、お前ら戻る時さっき言ってた死体持って来い。検死する」
「トシキお前今どこ?なんならこっち来れば良いんじゃないか?」
「この辺、白骨とか流れ着いてるよ?トシちゃんこーゆーの好きっしょ、おいでよ」
「ダメだ。今でけぇコモドドラゴンみてえなヤツの解剖で忙しい」
「オイ」
「生物に遭遇したんなら報告しろよ…」
「…こいつは牙から強い酸性の液体を出す。さっき見たが、木が溶けていたから相当なものだ」
「な!?」
「強そうだな!」
「何で嬉しそうなんだよ」
「南南東に10キロ、こいつらの巣があった。卵を2、3個頂いて行くつもりだ」
「食えそうか?」
「さっきから何を気にしてんだお前は」
「腹が減っては戦は出来んのだぞ!」
「…武士は食わねど高楊枝」
「ぬ…」
「カイジ腹ペコ?てことは…5時くらい?」
「あー、そろそろ一回集まるか」
「そう?」
「集めたものと情報を整理して、これからの事を考えよう」
「はーい」
「死体!忘れるなよ!」
「はいはい」
「あ、水汲み用に瓶集めておいて欲しいな」
「ああ、その手があったか」
「戻るのが一番遅かった人にはリコの逆エビ固めという罰ゲームが」
「何で!?」


☆おまけ設定☆
若葉軍は人数が2500人と少ない為、階級はない。かわりに7段階のレベルの評価で分けられ、一番上のレベル7は現在5人しかいない。




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