書いてみたやーつ
ナイフが飛んでも許してね


「おおっ!み、見え…!見えっ…!!」
「くっ…もう少し右…!」
「あ、見えた」
「マジかカルマ!?」
「うん。紫だったよ」
「「「むっ紫だとォ!?」」」

男子達は一体何をしているのだろう。
やけによそ見していると思ったら、視線の先には制服のまま烏間先生と試合をする苗字さんがいた。
普段ビビってるくせに下着は見たいのか。呆れてものも言えず、ため息をつく。
苗字さんは蹴りを多用しているので、さっきからスカートがしょっちゅうヒラヒラバサバサいっている。彼女が足を振り上げる度に小さく歓声を上げる男子達は、女子が向ける冷たい視線には気付いていないらしかった。

「あれ、烏間先生絶対見えてるよね…」
「うん…全然動揺してないけど絶対見えまくってる…」

首を狙った後ろ回し蹴りを一歩退いてかわす烏間先生には、間違いなく苗字さんのスカートの中が見えている筈だ。それでも一切の動揺なく組み手に集中する辺り、流石と言うべきか。本当に言ったら多分、『子供の下着に興奮するような変態と一緒にしないでくれ』って言われるだろうけど。
嫌そうなしかめっ面が簡単に想像出来た。

「…おおっ、見ないで止めた」
「流石〜!」

ジャケットの内側から抜いた銃のグリップで殴りかかる苗字さんの左腕を捕まえ、膝蹴りを止め、ナイフでの三撃目を苗字さんを突き飛ばすことでかわす烏間先生の隙の無さに女子から歓声が上がる。
でも、今のは苗字さんの動きも凄かった気がする。何であんなに動けるんだろう。動きが慣れている感じがするし、制服(スカート)で動くことに躊躇いが無さすぎる気もする。やっぱり、しょっちゅう喧嘩してるっていう噂は本当なのだろうか。
銃を完全に鈍器として使うつもりらしいフォームで素振りをし始めた、どう見ても撃たずに殴りかかる気満々の苗字さんを見ながら、いくつかの『何故』が頭に浮かんだ。


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実は岡島君もわりとすきです。欲望に素直なところとか。

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