かこはくしゅざいぜんくんと


「財前君」

「何すか」

「癒して」

「どうやって」

「ハグ」

「嫌っすわ、体腐る」

「腐らないよ」

「俺まだしにたないんで」

「しなないよ」

「やり残した事があるんで」

「しなないよ」

「ころされるんで」

「ころ…白石君に?」

「あの人、そこらにカメラだの盗聴器だの仕掛けとると思うんで。見られたら流石の俺もジ・エンドっすわ」

「…何なんだ彼は。ストレスと疲労と心に傷を残していった上に私の癒しさえも奪うのか」

「また何かされたんすか」

「下着盗撮された」

「キモッ」

「さっき忍足君に慰めてもらって来たんだけどまだ足りないや。癒してちょうだい」

「…」

「頼むよ財前君」

「…はぁ。しゃーないっすわ」

「いいの?」

「善哉おごって下さいよ」

「もちろんおごるとも!」

「んじゃ行きましょか」

「え?」

「ここやとカメラやら何やらが多くて落ち着かへんのですわ」

「どこ行くの?」

「うち」

「財前君の家…行く!また甥っ子と遊ぶ!」

「ほんなら、はよ鞄だの持って来てください」

「はーい!」


back
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -