異星人2匹目


母の再婚に伴い大阪に引っ越すと決まったのが3ヶ月前。

私は祖母の家に残るという選択肢もあったのだが、母と居たくて着いて行く事にした。
大阪なんて未知の場所に行くのは少々怖いが、父に着いて行った姉は転校を繰り返し、その度にこの不安を味わい乗り越えて行ったのだ。なら私がこれを乗り越えられないはずがないと自分を奮い立たせ、私は新しい生活を送る土地を踏みしめた。

そして今。


「ここ、今日から通う学校」

母に連れられ辿り着いた学校は、前と違って校舎が大きい。しかも何か建物が多い。
あまりの大きさに呆気にとられた。

「でっけぇなぁ…」
「前のが小さいの。ひと学年8クラスもあるんだよここ」
「…ここ、大学じゃないよね?」
「中学。そこに書いてあるでしょ」

指されたところには、きちんと『大阪府立四天宝寺中学校』の文字が書かれた看板が。
凄い。
何だこの『都会』感は。
いや、私が勝手に感じているだけなのだろうか。

「ほら、行くよ。先生に挨拶しなきゃ」
「うん…」


何あれ噴水とかある!アミューズメントパークでもあるまいし!
あっ銅像!校長先生とかかな。前の学校にあった油川さんは校長とかじゃなかったからなぁ。
それにしても、校舎いくつあるんだろう。建物がいちに…5つもある!?どういうことなの!?
テニスコート広いし…いいなぁ、テニス部大きいのかな…。


「あ、あれ先生かな。…ほら菘、早く」
「待って!」


やっぱ都会は違うなぁ。


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