異星人1匹目


「大阪っても同じ日本だしまんだ会えるべ!」
「向こうは夏暑いべはんで、熱中症とか気ぃ付けろよな!」
「年賀状送りてぇはんで向こうの住所書いで行げ!」

う、うん!

「ああんだ、リンゴ送ってけらはんでや!」
「リンゴより筋子の方がいいんでねが?」
「いやぁ基本は源たれだべ!箱で送ってけらぁ!」
「箱は多過ぎだべ」
「近所さ配ればいいべ」
「つかんな金あるんずな」
「ねーけど」
「おい」
「皆で金出しゃいいべ」
「んだんだ」
「せばそれで決まりだな。住所書いだが?」

出来だ!時間ギリギリ!

「…引っ越し先の住所、ゲットだぜ!」
「おーしあど何もねぇなー」
「あっ色紙!色紙渡してねがった!」
「何しちゃーんずよ!一番大事だべ!」
「はえぐよ!もう新幹線来たや!」
「待ってけ〜…っと、はいよ!」

ありがと!

「ギリギリセーフか!」

うん、皆、またね!

「せばな!元気でな!」
「怪我だの病気だのすんなよ!」
「まんだ会おうな!」
「たまに連絡しろよ!」
「またな!」


ぷしゅう、と閉まった扉から空気の抜ける音がした。
もう向こうの声は聞こえないけど、皆が見えているうちはずっと手を振った。
ばいばい、皆。

ばいばい。



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