花宮ちゃんお知らせします
全裸告白を回避する為にはWCで優勝しなければならない。けれど、IH予選敗退した俺達は、正直厳しいのでは、という気もしていた。
このままでは勝てない、かも。そんな事を考えてか、む、と眉間に皺を寄せる主将に、カントクが思い出した様に声をかけた。
「それなんだけど日向君」
カントクが口を開いた瞬間に全員が顔を上げてそちらを向いたのは、最早条件反射なんだろう。
「もうすぐ帰って来るわ。二人共」
「え…、…マジ?」
主将の表情が引きつる。
「心強い…けどこりゃあ、ちょっと色々あるかもな」
苦笑いする伊月先輩。
他の先輩達も微妙な表情をしている。
俺達一年だけが、何の話かさっぱりわからないでいるらしかった。
「センパイあの…、二人…って?」
「ああそうか、一年はまだ会ってないか」
おそるおそる聞いてみると、伊月先輩は優しい表情で説明してくれた。
「ウチは7番いないだろ。その一人の番号なんだ。誠凛のエース」
「えっ…」
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