きっとあなたが運命の相手 +

生まれ付き何故か人の顔を認識出来ない子が主人公。

人の顔を識別出来ないので「悪い人に騙されたりするかもしれないから、そういう時の為に」と小さい頃から鍛えられて育った。そのせいで腕っぷしだけは半端なく強い。
ある日、酒屋の用心棒をして暮らしていた主人公の評判を聞き付けてやって来た賞金稼ぎのお姉さんに「私と組まないか」と誘われる。「別に海に出る事には抵抗は無いけれど、自分は人の顔を識別出来ないので、誰が賞金首か見てもわからないどころか、あなたの顔すら覚えられない」と断るも、お姉さんは全く構わないからとぐいぐい来る。
まあなんやかんやで最終的には主人公が折れて、賞金稼ぎコンビ誕生。
二人は賞金首を倒しつつ偉大なる航路を旅する。
ここまでが主人公設定。


手頃な額の賞金がかかった海賊が上陸したとの噂を聞いて上陸した島にて、二人はドレークさん(海軍)と遭遇する。それも、ちょうど二人が狙っていた海賊をドレークさんが倒した所だった。
「あー…先越されたか…」
「…」
「仕方ないなぁ…次の獲物探そっか、相棒」
「…」
「…相棒?」
「…」
「相棒?相棒ってば!」
固まったまま動かない主人公。視線の先にはドレークさん。まさか!
一旦宿に戻って主人公を問い詰めるお姉さん。主人公は何故かテンション高いお姉さんに首を傾げつつ、何故固まっていたのかを告白する。

「あの人…」
「うんうん」
「あの人だけ、…顔が、『見え』た」
「!!」

な、なんだってー!?衝撃の余り固まるお姉さん(でも内心「恋愛沙汰ではなかったのか」と落胆してる)。
ちょっと確認しに行こう。本当に見えたのか、もう一回確かめに行ってみよう。と、二人は後日またドレークさんを探しに行く。

「あ、いた!あの人でしょ?」
「どこ?」
「ほら、あの背の高い将校さん」
「んー…?『見え』ない」
「え」

二度目に見たドレークさんの顔は何故か認識出来ない。何故あの時は見えたのか、と二人揃って首を傾げる。
しばらく考えたあと、お姉さんが何か閃いたらしく、主人公を引き摺ってドレークさんの元へ向かう。そうか、わかったわよ!何がー!?お姉さんの行動力あり過ぎて主人公も呆然。

「そこのあなた!ちょっといいかしら!」
「…俺か?」
「そう!オレンジの髪のあなたよ!」
「何だ?君達は…?」
「ちょっとその眼鏡外して見せてくれない?」
「は?」

そう、本日のドレークさんは眼鏡をかけていた!(ドレークさんて絶対眼鏡似合うよね)
お姉さんの勢いに負けたドレークさんが眼鏡を外すと、何故かドレークさんの顔が認識出来る様になった主人公。どうやら顔の一部を隠すとわからなくなるらしい事が発覚。巻き込まれたドレークさんはただただ首を傾げるばかり。

「人の顔がはっきりわかるなんて初めて…!」
「は?」
「きっと運命の相手なんだよ!」
「おい、何なんだ?」

感動する主人公と興奮するお姉さん。目をキラキラ輝かせて見つめて来る二人に戸惑うドレークさん。多分そのうち適当な理由をつけて逃げる。


その後、ドレークさん(というより人間の顔)をずっと見つめていたいがためにストーカーと化す主人公と、それを恋愛事と勘違いして応援するお姉さん、に、困らされるドレークさん。ドレークさんが海賊になった後はあの目元を隠すマスク?(あれの名称がわからない…!)のせいで主人公がドレークさんに気付けなくなってお姉さんに頼りつつドレークさんをストーキングし続ける。それだけの話。

ドレークさんの困り顔が見たい。
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