Fateのやつ +

俺は人の出来損ないだし、意味の無い死にたがりだし、名も無き市民だ。何回も殺したし、殺された。死なせて、死んで、生かして、死なれて、忘れて、忘れず、忘れられて。そうして何度も繰り返して、それでも『ハッピーエンド』は見れなかったし、寧ろ俺自身は『デッドエンド』しか経験して来なかった。それでも、一度だって諦められなかったんだけれど。
ごめんな。俺の自己満足なのはわかってる。でも好きなんだ。関わらずにはいられないぐらい大好きなんだよ。覚悟決めたはずなのに後悔しそうだ。くそ。どうして。どうしてお前が苦しまなきゃなんねぇんだ。どうしてあの子に救いがなかったんだ。どうして俺がお前らの救いを否定してんだ。矛盾…そう、ひでぇ矛盾だ。求めてるくせに信じてねえなんて。ああ、どうしてこうなるんだか。何回失敗を繰り返せば気が済むんだ。何度二人を死なせれば気が済むんだ。どうして終わらせられねぇんだろう、なーんてな、諦めた事はないっつっといて…実は今にも諦めちまいそうなんだぜ。あと何回死ねば叶えられんだろう、とか、次こそ、とか考えちまったりしてよ。多分、俺はもう狂ってる…生まれたときから不良品だったのかもな。結局、異端で異常で異色で異質なだけの、ただの『その他大勢』なんだ俺は。欲しい未来は掴めなくて、大切な奴は守れない、全く以て無力でしか在り得ない存在なんだということを思い知ってから、もう、何回目なのかも思い出せない。
それでも、俺は、『ハッピーエンド』が見たいから。数えきれない程の死を見ても、諦められないから。
だから、ごめん。死なせてごめん。死んでごめん。でも、大丈夫だ。俺はまた『産まれる』から。全て『リセット』されるから。

(『次』こそ『ハッピーエンド』を掴んで見せるから)

ああ、安心してくれ、『次』の『俺』も、きっとお前らを愛するよ。今までの●●億●●●万●千●百六十二回もそうだった様に、な。



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桜√に入る→川辺にて『影』から凛ちゃんを庇う→死にかけ→治療をうけつつうわごとの様な発言(上記)→あぼーん。という流れ
遺された士郎達は疑問を抱きつつ桜√直進。未来にはTRUE ENDかBAD ENDしかない→そして正絋はまた最初からやり直し。
stay nightではハッピーエンドが来る事はない。Zeroで運命を引っ掻き回してやっとハッピーエンドを見れるのが『彼』。但し彼自身はハッピーエンドにならない。

Fateはどうあがいてもどこかに絶望を潜ませていたい。
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