米屋との馴れ初め 




ーーお、久しぶり。元気だった?

ーーうん、元気でよかったよ…え?聞きたいこと?
『槍バカ』とか言われる黒髪にカチューシャしてる男となんでそんなに仲がいいのか理由が聞きたい?そんなの聞きたいなんて物好きだな。




中学の入学式で隣に座り話すようになって、それから3年間同じ部活で同じクラス。

仲良くなるのも当たり前だった。



さらにあいつとボーダーに同じ時期に入隊。

入隊式で顔を合わせた時はさすがに顔を見合わせて笑ったのを今でも覚えてる。

そんなもんで学校でもボーダーでも一緒なので四六時中一緒にいるのも当然のこと。

クラスでバカやって怒られたり、寄り道したり、休みの日に遊んでみたり、お互いの家に泊まってみたり…と言っても相手は槍バカだ。

やるのはもっぱらランク戦とか模擬戦。

時間がもったいないからってよく学校から走って行ったな。今もやるけどな。


で、中学卒業近くになって寂しいと思ったのもつかの間、受験が近くなって、米屋の勉強に付き合わされた。

あいつバカだからな。

そこでお互い同じ学校に行こうとしてたことが分かって嬉しかったな…そのあと嬉しさに任せて肩をお互いに叩きすぎて痛かった。

笑えたけど。


と、まあそんな感じで高校入学。

また同じクラスで2年間。

あいつがA級にあがってから色々あって付き合うように…っと今のなし!…今に至るって感じ。




ーー米屋と付き合ってるんですかって?うーん、俺が口滑らせたなんていったら怒られそうだから内緒にしといてくれる?


ーー『ありがとうございました』?
うん、喜んでくれたならよかった。え?薄い本が厚くなりそう? よく分かんないけど良かったね…?



「おーいみょうじ!!」

「あ、米屋」

「模擬戦しねー?」

「いいよ、ちょっとまってて」

「早くしろよー?」

「はいはい」


ーーそういうことだから俺もう行くね。さっきのことは秘密だよ?



(「お、来たか!」「ごめん、お待たせ」「何話してんだよ〜?」「まあ、いろいろ!早く行こうぜ!」「んー、気になるけどそうだな!」)



2016.0106
この聞いてる子は腐女子ちゃんです。

   end 

 
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