嵐山と帰宅する 

太陽が沈んだあと、仕事を終えて帰路に着く途中のこと。


最近は連続の任務と大学ででたレポートがいつもよりも多くて心身ともに疲れを感じる中、ふと浮かんだこんなときにも元気そうな幼馴染のあいつの顔。

そういえば暫く会っていないな…。

顔が見たい、そう思った時には自然と足が本部へと向かっ歩き出していた。

本部に着き、さて、あいつを探そう…と思ったところであいつ本部にいるのか?という疑問に行き着いた。

普通に会おうとしてたけどあいつ忙しいやつだった…。

普通の防衛任務に大学の課題、それだけなら俺と同じだが、俺の幼馴染はボーダーの顔と言われていて、広報活動も行っているのだ、そうポンポン簡単に見つかるものじゃない。
ただでさえ本部は広いし!


それにあったところで話すこともあるわけじゃない。

帰ろう、くるりと振り返った。帰って諏訪さんに借りた推理小説読もう。



「みょうじ?」

「あ…嵐山」

「みょうじじゃないか!久しぶり…でとないか。任務終わりか?」

「そうだけど、嵐山は?今から帰るのか?」



呼ばれて振り返れば見慣れた赤の隊服じゃなく、私服姿の嵐山。

私服もイケメンですね。

荷物も持っている。なんていう計ったようなタイミング。


「ああ、今日はこれで終わりだ。みょうじもこれで終わりなら一緒に帰らないか?」


そういって笑った嵐山はいつも通り爽やかで、同じように疲れているはずなのに俺との差激しくね?

そう思いつつもその笑顔に安心する。

それに帰る家はどうせ近場だ。

一緒に帰ろうが帰りまいが方向が一緒なのだ、ほとんど一緒に帰っているのと変わらない。

それでもしっかり聞いてくる嵐山にやっぱり嵐山だと感じる。


「おー、いいぜ」

「よし、じゃあ帰ろう!」






そうして帰路につきながら、肩を並べて歩く。

「ーーそれで今日賢が失敗してしまって」

「うん、佐鳥らしいよな」


ああ、俺はやはり疲れていたらしい。

なぜなら広報であったこと、隊員にあったことなんかだったり、特になんでもないたわいのない話をしたりして帰ることに、疲れてる時はそれが一番癒されるのだから。






(「なんだ、なんか嬉しそうだな」
「ああ、なんか今日、嵐山に会えてよかったなって」
「それはよかった…?」
「ああ(わかってないんだろうな…)」)




2016.0106
アップ遅くなってすみません!

   end 

 
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -