こういう時って優等生やってて得したなって思うんだ。

普段から追い回されているのを知っている先生達は息抜きと称したサボリを認めていてくれている。そんな時はこの保健室の鍵を渡されて午後の1時間を一人きり。
いつもなら予習や復習に充てたり、時々睡眠不足を補ったりと大人しく過ごすんだけど。
今日はちょっと悪戯心以上のものが芽生えて、隣のクラスのあかりを昼休みにメールで呼び出した。

「へ〜…、瑛くんが時々授業に出ていないって聞いてたけど、こんな所にいたんだ?」
「あぁ、いいぞ?昼寝し放題だからな。」
「いいなぁ〜。瑛くんだけ卑怯だよ〜」
「日頃の行いがいいんだよ、俺は。」

『私もお昼寝したいよ〜』とばふっとベッドに倒れこむあかり。
まったく警戒心のないその姿に、思わず口元が緩みそうになるのを必死に押し隠す。
鍵もカーテンも閉まっているのに気づいてないのか、気にしてないのか。

……多分どっちもだろうけど。

両腕を伸ばしたまま倒れているあかりは自分の体操服がずり上がって、白い肌が俺の前に投げ出されている事に気づいていないんだろう。
いかに自分が無防備な格好なのか。

……それに気づかれたらおしまいだけど。
まぁ、普段から優等生を演じている俺がヘマなんてしないけど、な?
そんな事を考えながら、暢気なあかりを見下ろす。

「これってさ〜、消毒の臭いとかしなかったら最高だよね?」
「お前な、俺は昼寝するために借りてるんじゃないんだ。」
「え〜?さっきお昼寝最高って言ったよ?」
「お前バカ。俺はし放題って言ったの。最高とは言ってない。」

『あれ?そうだっけ?』とむくりと身体を起こしかけるあかりの足の間に身体を滑り込ませ、そのまま両腕をシーツに押さえつける。
ぎくりとしたあかりを上から見下ろしながら、してやったりとようやく口元を緩めるとやっと自分がどういう状況に置かれているのかに気づいて俺から逃れようともがく。

「絶対無理。どう考えても俺の方が有利だぞ?」
「もっ、もしかして、最初からこのつもりだったの?」
「当然。俺さ、1回こういうのやってみたくて。それにお前体操服だよな?脱がせるのも楽だし?」

『無理!』『ダメ!』と騒ぐあかりを綺麗に無視して、ベットからはみ出したあかりの足をベットの上に上げる。
prev content next

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -