……それもそうか。ここはあかりしか立ち入らないんだし、あの女子共を綺麗に撒いたらこうやって二人で居られる事も出来るんだ。
さっきまでこの場所に否定的だったくせに、あかりの一言でもしかして凄くラッキーなんじゃないのか?なんて考えながら同じように上履きを脱ぎベットに上がり込み、胡座を掻く。
ギシギシと耳に刺さるようなベットの軋む嫌な音にふと顔を上げると、ニヤニヤと笑うあかりの顔が目の前。

「なっ、なに?」
「ん?今日瑛くんをここに呼んだ理由覚えてる?」

ここに呼ばれた訳? 
……たしかあかりが最初に言ってたのって…。

「癒しの場所。だった、か?」
「そそ。癒し……ね?」
「ちょっ、癒しなのになんでこんな体制なんだ!?」

ふんふんと鼻歌混じりで俺を押し倒すあかり。片手で器用にネクタイをしゅるりと外して、ボタンを外していく。

「それはぁ〜、瑛くんの身体を癒してあげちゃおっかな〜?なーんて思っちゃった優しい彼女の心遣い?」
「ちょっ、俺が疲れてるのは精神的なもの!身体じゃなくて!それにここ、学校だから!」
「瑛くんはバカだねぇー。心と身体は直結してるんだよ? その証拠はぁー、……自分で分かるよね?」
「えっ、と。それは……。」

耳元で囁くあかりは、俺の下半身に乗っかっていて……。
つまり、もうすでに元気になっている俺があかりに当たっているって事で……。
ボタンをひとつひとつ外していくあかりの細い指先が肌に当たるたびに、俺の体温が一度ずつ上がっていく。
それを分かっているのか、くすくすと笑う悪戯っぽい声と見つめられている視線がさらに体温を上げる。

「ほらね?直結、でしょ?」
「でっ、でもマズイって。ここ学校なんだから。」
「誰も来ないし大丈夫だって。それに瑛くんだって、このままじゃ午後から大変でしょ?」
「そっ、それは……っ……!」

あたふたと慌てる俺にそ知らぬ顔で、あかりの柔らかな唇が耳朶を食み、綺麗に整えられた爪の先で鎖骨をなぞる。
小さく洩らした俺の声に気を良くしたのか、くすっと笑ったあかりがぺろりと耳を舐めると、首筋を啄ばむように軽く音を立てながら唇を這わす。

「……んっ……!」

鎖骨辺りに強い衝撃を受け頭を浮かせれば、満足げなあかりがその場所を指でなぞる。

「ふふっ、結構綺麗に付いた、かな?」
「おっ、お前なぁ!そんなとこに付けたらバレるだろ!」
「大丈夫だよ。虫刺され〜って言えば。」
「こんな時期に虫が―――んっ!」

これ以上文句を言わせない、と言わんばかりにあかりが俺の唇を塞ぎするりと舌を差し入れ俺の舌を絡め取ると、ちろちろと舌先で煽るように裏側を撫でる。

―――こんな事されて、我慢できるわけがないだろ。
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