「――痛い――!!い…たいよ…ッ!瑛く、ん…っ…!いたい…ッ…!」
俺の指で慣らして蜜に濡れたそこだとはいっても、俺を受け入れる事を拒否するように狭い入り口。
ほんの僅かだけ、ただ押し当てただけなのに、押し戻そうとする柔肌。逃げようとする身体。悲痛な悲鳴。
「あかり…?力抜いて?」
「そんっ…なの…むりッ…!できない…っ!いた……ッ…い…ッ…!」
「少しだけ…少しだけでいいから…。息…吐いて。ゆっくり、ゆっくり吐いて…。」
ギシギシと軋むように抵抗し締め付けるそこを少しずつ、少しずつ…俺を埋めていく。
痛みを訴え続けるあかりの目尻から苦痛の涙が溢れて流れるのを唇で受け止めながら、無理矢理にでも押し広げてしまいたい衝動を堪え、俺も痛みに堪えてあかりの耳元に囁く。
聞こえていないかもしれない。
例えそうだとしても、込み上げる罪悪感。
俺自身の為に薄めようとしているだけだとは充分自覚しているけれど、それでも出来るだけゆっくりと、痛みが和らぐように、浅い呼吸に合わせて俺を埋めていった。
「―――つッ――!」
なんだ……これ……?この全身に走るような…。
根本まで俺を飲み込んだあかりが震えるように息を深く吐き、僅かに身体の力が抜けるのを見計らってゆっくりと律動を始める。
ぴったりと包むように俺に巻き付く熱くて柔らかい粘膜。
うごめいて俺を扱く。
「…ッ、は…ッ…!……く……ッ…!」
一度の律動だけで痺れるような、身体の力が抜けるような。例えようのない、今まで感じた事もない気持ち良さ。
快感―――それしか当て嵌めようがない。
何度か指に感じ、想像したその感触を、今俺自身で感じている。
もっと―――もっと強く感じたい。
俺の衝動のままに。
快楽のままに。
先走るような感情と、この先に込み上げるだろう後悔と戸惑い。
本当に壊れてしまったかもしれないあかりとの関係。
頭の片隅にいる冷静な俺を感じながら、身体に感じる快楽に溺れるように高みへと昇り始めたのだった。
END